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長崎県立大学 シーボルト校研究紹介 Vol.47

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長崎県長与町

長与町に立地する長崎県立大学シーボルト校。すぐ近くの大学でどのような研究が行われているかをシリーズで紹介していきます。

◆インターネットの精神には人生が詰まっている
情報システム学部 情報セキュリティ学科
岡田雅之 教授

私は、1990年後半からインターネットの可能性に期待して様々な研究開発を継続してきました。インターネットは現代社会を支える機能の一つとして不可欠な存在となっており、その安定的な運用と継続的な発展は社会経済活動の基盤となっています。世界的なネットワークインフラの維持には、技術面での常時監視や更新、セキュリティ対策、そして帯域幅の最適化など、複雑な管理体制が必要とされています…と難しいことを書きましたが、インターネットは実は緩い連携やマインドに基づいて運用されています。インターネットは、自律・分散・協調の精神をもとに運用されており、そのベースには相互信頼の概念が重要な役割を果たしています。
最近では、相互信頼をベースとしていたインターネットを残念ながら詐欺のような犯罪に悪用されてしまう事例も多々報告・報道されているところを、現代の社会にうまく適用するように、適切なセキュリティを適用しようとしているのが現在のインターネットに関する研究開発の一つです。
例えば、みなさんがスマートフォンやPCでインターネットへ接続する際には必ず全地球上大統一インターネット番号のような”IPアドレス”と呼ばれる番号が割り当てられているのですが、その番号を本当にその人が使ってよいのか?というのも少し前までは相互信頼・性善説ベースでした。そのため、悪質なIPアドレスの乗っ取りのような事例も発生しており、私のメインの研究テーマはこのIPアドレスの乗っ取りの対策技術の研究です。
インターネットに関する技術は、アプリなどソフトウェアの開発は日進月歩ならず秒進分歩の勢いですが、全世界で同じ機能を利用する基盤技術の普及はとても難易度の高い挑戦です。長崎からインターネット基盤のセキュリティを発信しています。

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