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健康テラス

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長崎県長与町

◆子供の近視進行
長与よこた眼科
横田怜二先生

眼鏡での矯正を行わない(いわゆる裸眼)で、かつ自分のピントを合わせる力(調節力)を使わずに、遠くにピントが合っている状態を正視と言い、近視は近くにピントが合っている状態、遠視は遠くも近くもピントが合っていない状態を指します。
子供において、これらの違いは目の奥行きの長さ(眼軸長)が最も影響しており、眼軸長が短いほど遠視、長いほど近視になります。身体の成長に合わせて目も大きくなるため、成長期は遠視から近視側へ徐々に変化していき、多くは20歳くらいで眼軸長の伸長は止まります。近視が強いほど40歳以降の緑内障など病気のリスクが高まるため、子供の近視進行の抑制が注目されています。
この眼軸長が伸びる成長期に、スマートフォンやタブレットなどの近見作業が眼軸長伸長に影響し、近視進行を助長します。また太陽光の照度が眼軸長伸長を抑制することがわかっています。
近視抑制治療として海外では周辺視野がぼやける特殊な眼鏡や特殊コンタクトレンズの使用、赤色光を当てる治療、低濃度アトロピン点眼治療などが行われていますが、日本では保険診療では行えるものはなく、また日本で認可されていないものもあり、近視抑制治療の選択には限度があります。
一度進んだ軸性の近視は元に戻らないため、成長期の子供にはスマートフォンやタブレットの長時間使用を控えたり、日中2時間以上室外で遊ぶなど、生活環境で対応できる範囲から近視進行抑制の取り組みを始めると良いでしょう。

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