■Interview1
大学で人生会議についての講義を受けた学生に感想や思いをインタビューしました。
▽周りと話してみたら、自分の望みに気付けた
長崎純心大学福祉・心理学科1年生 荒木さん
人生会議の講義を受けてみて印象に残ったのは、「もしばなゲーム」というカードゲームです。このゲームは「もしも自分があと半年の余命だったら」と仮定してカードを選んでいきます。カードには、「痛みがない」「家族と一緒に過ごす」など、人生の最期に大事にしたいと人がよく口にする望みが書いてあります。山札の中から自分が大切にしたいものを選んでいって、周りと話し合います。
最初、人生会議は「どういう死を迎えるか」というネガティブな話題だと思っていましたが、ゲームをしていると、これからのことを前向きに考えることができる気持ちになります。普段は意識していない自分の望む生き方に気付くことができました。
講義の後、私は実際に祖父と人生会議をしようと話を持ち掛けましたが「縁起でもない話だ」と、あまり耳を傾けてもらえませんでした。伝え方が難しいです。しかし、無理強いはしたくないので祖父の意思を尊重します。人生会議は生き方の選択肢を広げることでもあるので、本人が望むときに寄り添って一緒に考えようとする姿勢が大切だと学びました。
将来は患者や家族の相談に乗って支援する、医療ソーシャルワーカーになりたいと思っています。患者本人も家族も先のことについて不安を感じているときに、講義で学んだコミュニケーションの取り方や、「元気なうちから手帳」などを生かしていきたいです。特に「元気なうちから手帳」は家族と話す際に便利なツールです。手帳があることで何を話すべきかが分かり、話し合いのきっかけにもなります。ぜひ、自分の希望をはっきりとさせ、大切な人たちと共有してみてください。
■Interview2
実際に人生会議をしてみたかたにインタビューしました。
▽話すことでお互い安心
松尾さん80代
病院で医者から人生会議を勧められたので、帰って家族と話してみました。最初は「死ぬときの話なんて」とムッとしましたが、よく考えたら必要な話だし、自分の言葉は残さないといけない、まだ話をするには早いなんてことはない、と思いました。そして、いざ話してみると、家族が自分のことを分かってくれて安心しました。
「元気なうちから手帳」があると話をしやすかったです。
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