■住民の手による大地の遺産保全
島原半島には、地域住民によって大切に守り継がれている場所がたくさんあります。
島原市白土桃山2丁目にある浜の川湧水は、今から約230年前に起きた噴火大災害「島原大変」での眉山の崩壊土砂が、海を埋め立てた場所に湧き出した湧水です。この湧水の脇にある共同の洗い場は、用途に応じて利用場所が決められているほか、地域住民が常に掃除し、景観の保持に努めています。
南島原市西有家町の龍石海岸は、およそ50万年前に始まった雲仙火山の始まりの地層が見られるジオサイトです。ここでは、世界ジオパーク認定以降、地域住民が主体となり、「ジオサイトクリーン作戦」を定期的に開催し、周辺の草刈りや海岸の清掃活動などの保全活動が続けられています。
雲仙市小浜町には、「庄屋の水」として名高い湧水スポット、上の川湧水があります。江戸時代からの古い歴史をもつこの湧水でも、地域住民が洗い場の清掃や水底にたまった落ち葉の除去作業を行っており、地域での保全活動が続けられています。
どれも地域の自然や文化を維持する大切な取り組みであり、ジオパーク認定地域としての品質の保持に繋がっています。身近なところから地域の環境を守り、その魅力を次世代に引き継いでいきましょう。
問合せ:島原半島ジオパーク協議会事務局
【電話】0957-65-5540
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