■古代役人の帯飾り「石帯(せきたい)」
大河ドラマ「光る君へ」を見ていますか。平安貴族たちの宮中での正装、豪華ですね。その中で、腰帯(ベルト)に注目!「石帯」と呼ばれる石の飾りがちらりと見えます。石帯は、身分や役職の違いで色や大きさが異なります。国見町十園(じゅうぞの)遺跡や瑞穂町伊古(いこ)遺跡でも「石帯」が発見されています。中央から来た役人が身に着けていたものでしょう。
大河ドラマの中で、主人公「まひろ(紫式部)」の親友「さわ」の父親は、肥前国(ひぜんのくに)国司に任ぜられます。国司は「従五位」の身分の役人で、行政・祭祀・司法・軍事のすべてを執り行い、赴任した国内では絶大な権力を与えられました。
当時の島原半島は「肥前国高来郡(ひぜんのくにたかくのこおり)」。巡検の際、国司は各郡の役所に立ち寄ったことでしょう。十園遺跡からは、役所跡の大きな建物跡も見つかっています。訪れた国司はどんな人だったのでしょうか。雲仙市でも、華やかな平安絵巻の世界が繰り広げられていたと考えられます。
国見展示館では企画展「古代人の宝物展」と「神代氏と武具」を令和7年1月31日(金)まで開催中。その中でも「石帯」を紹介しています。ぜひご来館ください。
問合せ:生涯学習課
【電話】0957-47-7864
<この記事についてアンケートにご協力ください。>