つなごう!未来へ 島原半島ユネスコ世界ジオパーク

30／45

■潮の干満差を利用した伝統漁法「スクイ」
有明海は九州最大の湾で、100以上の河川が山の栄養である豊富なミネラルを有明海へと運んでいます。有明海は南から北に向かって深く入り組んだ形をしており、海流が南から入って北から戻ってくる動きと、月の引力による潮の満ち引きの周期が合わさって増幅されることで、最大6mという日本一の干満差を作り出しています。
この潮の干満差を利用した古くから伝わる漁法が「スクイ」です。スクイは遠浅の海岸で、陸から海に向かって半円形に組まれた石垣を作り、満潮時に水没する石垣の中に入り込んだ魚を干潮時に捕まえます。この漁法は、漁業発展に伴い利用されることが少なくなりましたが、地域の人々が保全活動を行っています。
スクイは長崎県内のジオパークである五島列島の福江島にも見られ、福江島の三井楽(みいらく)地区では「スケアン」、富江(とみえ)地区では「スケ漁」と呼ばれています。五島列島でも島原半島と同様に、この漁法を教育や地域振興へ活用し、地域の方々が石垣の修復や保全等を行っています。昔からの地域の伝統を守り、未来へ引き継ぐことがジオパークの活動の目的の1つです。
今年の小・中学校の夏休みの自由研究のテーマとして、スクイの違いについて島原半島と五島列島を訪れて調査するのも面白いかもしれませんね。

◆第67回「ジオ空教室(子ども向け)」開催!
島原半島の歴史・文化・自然、そしてそれらを支えるジオの魅力を、その道のプロが楽しく紹介します。

○夏休みのわくわく体験!
～サップとアクセサリー作りで海について学ぼう～
ジオパークの見どころをサップ体験しながら見学します。みんなで海のゴミ拾い(30分程度)をしたあと、海洋ゴミに関する話やアクセサリー作りを行います。

日時：7月28日(日)午前10時～午後1時
(午前9時30分受付開始)
※終了時間は、多少前後します。予めご了承ください。
場所：南島原市加津佐前浜海水浴場　B and G海洋センター
定員：10人
※18歳未満の人は、保護者同伴でご参加ください。
服装等：海に入れる服装(水着など)、ゴーグル、着替え、タオル、帽子、飲み物
※海に入りますので、予め、水着に着替えてからお越しください。
※日焼け対策、熱中症予防対策を講じてからご参加ください。
申込締切：7月17日(水)
申込方法：氏名、住所、性別、生年月日、電話番号を記載したメールまたは電話にてお申込みください。
【E-mail】info@unzen-geopark.jp

問合せ：島原半島ジオパーク協議会事務局
【電話】0957-65-5540