■C型肝炎は治ります
前回、慢性の肝臓病にはいろいろな原因があり、まず原因を調べることが必要だとお伝えしました。今回は、治療が劇的に進歩したC型肝炎のお話です。
◆肝がんの50%がC型肝炎に関蓮
C型肝炎ウイルスは血液で感染し、症状がなく気づかないことがあります。そして、70%の方は、治癒せず、慢性肝炎となり、徐々に進行して肝硬変や肝がんとなることがあります。がんのうち、亡くなる人が5番目に多いのが肝がんです。そして、肝がんの50%がC型肝炎に関連しています。
肝がんは初めは症状がなく、肝機能検査でも異常が分かりにくいため、一度は肝炎ウイルス検査を受けることが必要です。
◆ほぼ100%ウイルスは消せる
市では「肝炎ウイルス検診※」を行っています。以前は、インターフェロンという強い副作用のある注射しかありませんでしたが、2014年からは飲み薬だけになり、さらに2017年開始の薬Dは2〜3か月飲むだけでほぼ100%ウイルスを消せるようになりました(図は、信州上田医療センターの2014〜2022年の治療成績)。数百万円という高額な薬ですが、医療費助成制度があり、数万円の自己負担となります。今までの治療で効かなかった方や症状のある肝硬変の方も治療できるようになりました。信州上田医療センターでは、C型肝炎で通院中のほとんどの方の治療が終わりました(その後の定期受診はあります)。現在、国もC型肝炎の撲滅に取り組んでいます。
親族や知人などで不安な方がいましたら、ぜひこの内容をご紹介ください。
※対象は40歳以上の方で条件に該当する方。
市内指定医療機関に直接申込。
詳細は市ホームページをご覧ください。
◇C型肝炎抗ウイルス薬有効率
信州上田医療センター(2014-2022)
<この記事についてアンケートにご協力ください。>