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[特集]上田城再発見(2)

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長野県上田市

■令和5年度 発掘調査状況 
上田城の復元に〝一歩〞近づきました!

仙石氏が復興し幕末まで守られた江戸時代の上田城の姿を復元するため、令和4年度から発掘調査を進めています。
広報うえだ令和4年9月号でも紹介したとおり、武者溜り周辺の石垣や堀は、明治時代以降に石垣が撤去されたり、堀が埋められたりして、現在の上田城跡公園内では、その姿を見ることはできません。絵図や古文書に当時の様子が残っていますが、細かな位置などが分からないため、地下に眠る痕跡を確認し、正確な位置での復元を目指し、発掘調査を行っています。
今年度は3か所で、新たな江戸時代の痕跡が発見されました。

◆一 三十間(さんじっけん)堀・蔀塀台(しとみべいだい)石垣
令和5年3〜12月実施

▽堀の痕跡と石垣の基礎を発見!
三十間堀の北東の隅と考えられる落ち込みと、三十間堀に隣接する蔀塀台石垣の根ねいし石・裏うらご込めと考えられる集石を確認しました。
三十間堀と隣接する石垣の場所を見つけることができたので、復元の際の位置を決める資料になります。

◆二 冠塀台(かんむりべいだい)石垣
令和5年9月〜現在も実施中

▽石垣の基礎を発見!
冠塀台石垣は解体され、根石も失われていましたが、裏込めや根固めと考えられる小石が、帯状に見つかりました。
加えて、帯状の小石の内側には、固い盛土も見つかりました。
絵図に描かれている石垣の正確な位置を知ることができる資料になります。

◆三 北東隅櫓(すみやぐら)跡(南)
令和5年9月〜現在も実施中

三櫓の中心の位置を確認!
真柱(しんばしら)の礎石と考えられている大きな石が置かれている場所から少し北にあたる位置に、2mほどの角が丸い四角い形の穴と、その中に角ばった小石がたくさん入っている場所が見つかりました。小石は、こぶしの大きさくらいです。
これは、櫓の重さを支える真柱の礎石の下に地盤強化のために設置された根固め石と考えられます。
この発見によって、真柱の礎石が置いてあった本来の位置がわかりました。
櫓の復元を目指す際の重要な資料となります。

◆今後のスケジュール
令和6年度も引き続き発掘調査を実施予定です。発掘調査の状況により、公園内の園路の通行止めや迂回をお願いする場合があります。
上田城跡公園にお越しの皆さまにはご迷惑をおかけしますが、ご理解・ご協力をお願いします。

令和6年度 発掘調査

令和7年度 旧上田市民会館解体

令和8~10年度 武者溜り整備工事

令和10年度 武者溜り完成予定

◆引き続き上田城の資料を探しています
櫓の復元には根拠となる古写真や絵図などが必要なため、7月から懸賞金制度を活用した資料収集を進めてきましたが、なかなか成果が得られていない状況です。3月末まで実施していますので、いま一度、家庭内や古い蔵などをご確認くださいますようお願いします。

◆復元に向けた市民の会が設立
復興400年の節目に向け、10月2日に「上田城復元の夢を叶える市民の会」が設立されました。市では市民の会と連携しながら、市民や観光客の関心を高めていけるよう、機運醸成や寄附金・募金活動などの取組を進めてまいりますので、ご協力をお願いします。

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