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自治体の皆さまへ

上今井遊水地の整備が始まりました

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長野県中野市 クリエイティブ・コモンズ

令和元年東日本台風による洪水被災を受け、国・県・市町村が連携し進めている治水対策「信濃川水系緊急治水対策プロジェクト」。
洪水時の水位を下げる対策である上今井遊水地整備が着工されることを受け、5月21日に起工式を開催しました。
今回は起工式の様子とプロジェクトの今後について紹介します。

■遊水地とは?
遊水地は、川に接する土地の一部を堤防で囲み、川の水の一部を一時的に貯める施設です。
普段、遊水地内には水を貯めず、令和元年東日本台風のような大規模な洪水の際に、川の水位がある一定の高さに達すると、川に面する堤防の一部を低くした箇所から遊水地内に流れ込ませた水が貯まります。それにより遊水地より下流の水位上昇を抑える効果があります。
遊水地内に貯めた水は、川の水位が低下してきたら、排水設備により川に戻し、次の洪水に備えます。

■上今井遊水地の整備内容
◇DATA
事業面積:約70ha
掘削土量:約340万立方メートル
貯水容量:約640万立方メートル
事業主体:国土交通省 千曲川河川事務所
上今井遊水地は、1872(明治5)年の新川掘(しんかわぼ)りにより付け替えられた旧河川敷を利用し、遊水地としての器を形成する囲繞堤と周囲堤を整備し、貯水容量を確保するために遊水地内の掘削を行います。

■堤防の種類
周囲堤(しゅういてい)…遊水地全体を囲い人々の住む場所と遊水地を分ける堤防
囲繞堤(いぎょうてい)…周囲堤で囲まれた遊水地内部の河道部と遊水地を区切る堤防
越流堤(えつりゅうてい)…洪水が一定の水位になった際、遊水地内に流入させるため、囲繞堤を一部低くしたところ

■インタビュー 上今井遊水地の整備に向けて
国土交通省 千曲川河川事務所 千曲川緊急治水対策出張所
小野伊佐緒(おのいさお)所長

上今井遊水地は信濃川水系で最大の遊水地として、北陸地方整備局において初めて整備に着手する遊水地となります。大切な農地をご提供いただいた皆さま、関係区長をはじめ地域の皆さま、土地改良区ならびに関係団体や対策委員会の皆さまにご協力をいただき、整備に着手できますこと、この場をお借りし深く感謝申し上げます。
今回、遊水地内に溜まった水の排水を行う施設である排水樋門の整備に着手します。今後、遊水地の器を形成する堤防や遊水地に洪水を流し込む施設の整備、貯水容量を確保するための遊水地内の掘削の工事を進めてまいります。整備の進捗状況は地域回覧などでお知らせしつつ、現場見学会を開催するなど、整備の進捗状況や工事の内容など皆さまに伝わるよう広報にも努めてまいります。
引き続き、地域の皆さまと調整を図りつつ、遊水地の整備効果が早期に発揮できるよう取り組んでまいりますので、ご理解ご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

■上今井遊水地事業今後の予定
◇工事の手順
排水施設(排水樋門)整備→堤防整備→越流施設(越流堤)整備→掘削→完成
2027年度までの完成を目指します。

問合せ:道路河川課
【電話】0269-22-2111(内線305)

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