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地域の未来を照らすみなさんを紹介します。キラリ★中野のチカラ No.114

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長野県中野市 クリエイティブ・コモンズ

天龍屋 町田商店
『町田 晋一』
まちだ・しんいち 中野市出身。県外への進学、就職を経てUターン。父が営んでいた明治創業の商店を市内唯一の靴修理専門店としてリニューアルオープンさせた。

■「履き続けたい」に寄り添える靴屋に
「中野市は競合がいない、ブルーオーシャン。」もともと荒物(あらもの)雑貨などを扱う商店だった天龍屋を、前職の経験を生かしたマーケティングで靴修理専門店として再開させた町田さん。
「父の引退をきっかけに、週末は店を片付けるため中野市と東京を往来する二拠点生活に。廃業に向けた手続きや店内の片付けを進めるうちに、店の空間や雰囲気に興味が湧き、自分がここで店をやるなら…と想像する日々。東京での仕事に身が入らなくなった自分に気付いたとき、Uターンを決意した。」
新型コロナウイルス感染症の流行により、行き来が難しくなったことも思いを強くした。
靴修理のノウハウを学びつつ、昔と同じことをやっても意味がないとこれまでの経験を生かし、経営戦略を練った。店を知ってもらうためホームページやSNSを活用し、今では市外の遠方地域や県外から受注することもあるという。
そんな中お客様に、「この靴は修理する価値がありますか?」と問われた。修理することはできるが、それに価値を感じるかはお客様次第。どう答えるか考え、気付いた。これは、履き続けたい気持ちがあるからこその質問なのだと。
「仕上がりは他店と同じかもしれないが、お客様と靴とのドラマに思いを馳(は)せながら修理することを心掛け、個人店としての強みを伸ばしていきたい。」
また、生活するうちにこの地のポテンシャルの高さに気付いた。
「エネルギッシュな方や、クリエイティブな方が実は多い。新しいことを始められる余白もある。今後は、例えばさまざまな異業種の方とタイアップすることで、靴修理を軸とした新しい価値・サービスを創出することを目指したい。飲食店など、今は想像できないが何かおもしろいことが生まれるかもしれない。」
市内唯一の靴修理専門店。地域に根差したサービスを提供し、「ここに住んでいてよかったと思う一因となる存在になりたい。」

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