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伊那市長のたき火通信

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長野県伊那市

■INADANI SEES(伊那谷シーズ)
建築から50年~60年経過し、老朽化の進んでいる西箕輪大萱団地を建て替えています。建設は長野県にお願いし、団地敷地の北側に4階建て県営住宅が建ち始めました。計画では4階建ての住宅を3棟(72戸)、リノベーションした平屋の集合住宅を3棟(12戸)建設する予定です。現在は古い集合住宅を取り壊したり、リノベーションしたりと、信州大学農学部側には広い空き地が出現しています。伊那市はこの空いた場所に、産学官連携拠点施設の建設を昨年から進めこの度竣工を迎えました。愛称は「INADANI SEES」、INADANIは伊那谷、SEESは見る・出会うの他に、Seeds(種)の意味も含んでいます。
伊那市は10数年前から農業と林業の一次産業に力を入れてきています。(1)私たちの食べるものは、この地域で自ら生産して賄う農業のすすめ。(2)私たちの飲む水も身近で広大な森林を手入れして安定的に水を涵養する環境。(3)さらに森林資源を活用した薪ストーブ・ペレットストーブ・ペレットボイラーなどの木質バイオマスの普及と、豊富な水と地形を活かした小水力発電などの再生可能エネルギーによって、一般家庭の電力までも賄おうとする〝伊那市生活スタイル〟など、今では全国から注目される地方都市となりました。都市部ではできない持続可能な社会の実現が伊那市にあるわけです。
この施設は「伊那谷の地域資源を活かした農林業の活性化」、「全国から多様な人材が集まる拠点」、そして「農林業に関わるイノベーション(変革・革新)の風をおこす施設」としています。つまり農業と林業をさらに深掘りしようとする施設です。市民と大学、企業とを結び、研究者が企業と共同で製品開発をしたり、ベンチャー企業などのスタートアップをサポートしたり、最新の農林業に関する情報を得られ、講座・イベント・喫茶・会話・情報交換など市民の皆さんの交流の場としての施設となります。まさに実利に直結する研究、わくわくする挑戦、シナジー効果を生み出す多様な連携と交流など、他に例を見ないような施設が「INADANI SEES」です。

伊那市長 白鳥考

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