公民館報いな-いっぷく

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先日、二条橋の上から天竜川を見ると、釣り人がちらほら。そしてその流れを見て嬉しくなりました。それは、川底の石が見えるほどきれいな水の流れになっていたからです。
私は保育園児の頃岡谷市に住んでいて、入舟の親戚の家に来ていた時に、父と一緒に天竜川で水浴びをしたことがあります。それはそれは澄んだ水で、その時の水の冷たさは今でもよく覚えています。また、上流を見ると大人たちが、二条橋の上から下の水たまりの中へ飛び込んでいる様子も覚えています。それから後、伊那へ引っ越してきて中学一年生の頃の記憶では、天竜川の水が変色し、岸にはアワが溜まりゴミが散乱して、とても汚れた状況でした。きっと年配の方々はそんな記憶があるのではないでしょうか。
高度経済成長の短い期間に荒れてしまった天竜川。さすがに昔の清流までには戻っていないとしても、川底の石が見える状態になるのに60年以上もかかっています。澄んだ自然を取り戻すには大変な年月がかかることを改めて身近に感じました。いつかまた子どもたちが、天竜川の清流で水遊びができる日が来ることを願っています。

伊那公民館　細江孝明(ほそえたかあき)