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INA輝き人ファイル No.52 西村 邦明さん(46)

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長野県伊那市

にしむら・くにあき(高遠町)
農事組合法人らいふ花き担当。約100品種のアルストロメリアを中心に、トルコギキョウ、スターチス、ストックなどを栽培。

■30年、40年後も続けていけるように
「肩の力を抜いて、休みながら、息の長い仕事がしたい」。
実家が農家だったことから、大学卒業後、JA上伊那の農業インターン研修を経て就農した西村さん。現在はお父さんが米を、西村さんが花きを担当しています。
「新しいことが好き」と話す西村さんは、作ったことがない品種の栽培や機材の導入、移住者との交流など、常に新しい刺激を楽しみながら花き栽培を続けています。
昨年、地域の森林資源を活用し、CO2削減を目指すということで導入した木質ペレットの温風暖房機は「地域への貢献となればと思い導入したが、思っていた以上に温かい」と好感触。「今後、農業用の木質ペレットが一般的になっていけば」と期待します。
また受け入れを行っているふるさとワーキングホリデーでは「山がある伊那市の風景やいつもやっている作業など自分たちにとっては当たり前だと思っていることを、体験者たちから『他にはないレアなものですよ』『おもしろいですね、こんなことやっているんですね』など、自分と違った視点で話が聞けるので、新たな気づきになっている」と西村さん。ワーキングホリデー体験者を通して別の移住者へも縁が繋がり、「人と人との輪の広がりに、本当に支えられている」と、今では多くの移住者の方と一緒に作業を行っています。
子どもたちに花へ興味を持ってもらうため上伊那の市町村と連携し、小学3年生を対象に行う花育授業も行っています。「2年前、高遠高校の『総合的な探求の時間』で講師を務めた時、花育授業を受けたことを覚えていて花のコースを選択してくれた生徒が3人もいた。草の根活動の大切さを感じた」と笑顔で話します。
現在の目標は、花き農家が集まる『JA上伊那花き部会』全体で売り上げを16億円から20億円にすること。「新規就農者も巻き込んで、みんなでやっていければ」と意欲を見せます。
西村さんは働き方改革にも取り組んでいます。「農業は繁忙期に休みが取れないことが当たり前だと思っていたが、それでは新しく来てくれた人が続かない。繁忙期であっても週1回は休みが取れるようにしていきたい」。仕事と生活のバランスを取りながら、これからも素敵な花を咲かせます。

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