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自治体の皆さまへ

立ち直りを支える地域のチカラ

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長野県伊那市

7月は「社会を明るくする運動」の強化月間・再犯防止啓発月間です。
「社会を明るくする運動」は、すべての国民が、犯罪や非行の防止と、罪を犯した人の更生について理解を深め、それぞれの立場で協力し、犯罪や非行の無い明るい社会を築こうとする、法務省が主唱する全国的な運動です。

皆さんは、「保護司」というボランティアの存在をご存知でしょうか?
保護司は、過去に罪を犯した人たちの立ち直りをサポートし、再び犯罪や非行に陥ることを防ぐための「更生保護」という活動をされている方々です。今回は、保護司として最前線で活躍されている方にインタビューしました。

上伊那地区保護司会中部分区
分区長
牧内彌三郎(まきうちやさぶろう)さん

■Interview
▽保護司になったきっかけを教えてください。
一般企業のサラリーマンとして定年を迎える頃、第二の人生をどう生きようかと考える時期に、地元の区長さんからお誘いをいただいたことがきっかけでした。社会との繋がりを持ち、社会へ貢献していきたいと考えている中で、「人にやさしい社会づくりの一助を担いたい」と保護司になる決意をしました。家族の深い理解もあり、特に支障になるようなこともありませんでした。

▽牧内さんのこれまでの活動を教えてください。
まず、保護司としては、10年以上にわたって、保護観察対象者の再犯を防ぎ、生活を再建するお手伝いに携わってきました。特に就労して働き続けることができるかどうかは立ち直りにおいては大事なステップです。その際には、地域社会が差別や偏見なく接していただけることがとても重要だと実感しています。
そして近年は、保護司会の運営の仕事の比重が大きくなっています。保護司を対象にした研修会の開催や情報交換に努めるほかに、地域社会において生きづらさを軽減していく取り組みを進めていきたいと思っています。今回の社会を明るくする運動もその一環です。

▽保護司活動のやりがいを教えてください。
保護司はあくまでも縁の下の存在です。一人の相手とじっくりと時間をかけて正面から向き合います。やりがいと言えば大袈裟ですが、対象者が再び罪を犯すことなく、自分の仕事を見つけ、無事に保護観察期間を終えたときはホッとします。期間経過後は、保護司から対象者に連絡を取ることは禁止されていますので、その後どうなっているのかは分からないことがほとんどです。今も健全な人生を歩んでいることを願うばかりです。

立ち直りを決意した人の前に立ちはだかる孤立や偏見、差別など、さまざまな「生きづらさ」に寄り添える地域社会を築くことが再犯防止につながり、犯罪や非行のない明るい社会の実現につながります。

上伊那では現在73人の保護司が活動されています。いわゆる給与は支給されませんが、活動にかかる実費(交通費)などは支給されます。保護司になるには、一定の要件を満たす必要があります。興味のある方は、いなっせ内上伊那地区保護司会サポートセンター(【電話】71-6171)にご相談ください。

問合せ:社会福祉課 総務係

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