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公民館報いな-ふるさと発見[西箕輪公民館]

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長野県伊那市

■与地(よち)の石造物群-三十六童子(さんじゅうろくどうじ)-
伊那市街地から木曽方面に向かって国道361号線を上り、与地の信号機を右折した先400ⅿほどの山間に、石造物群と不動尊(不動明王)のお堂があります。この「与地の石造物群」には、江戸時代中期から後期のものと見られる不動明王・摩利支天・御嶽大権現などの石仏や石碑74体が林立しています。
中でも、「三十六童子」と書かれた石碑と童子の尊名を刻んだ36体の石碑を「三十六童子」と呼んでいます。
三十六童子は不動明王の家来で、信者が尊名を唱えれば、悪者は退散し、身を守ってくれるとされています。不動明王単体の石仏や、矜羯羅童子・制吒迦童子を従えた不動三尊形式の石仏は各地に多く建立されていますが、三十六童子全てがそろっているのは全国的にも珍しく、山岳信仰が篤い証とされます。与地は、西駒ヶ岳や木曽御岳山に近く、江戸時代には行者が修行した場所があったとの伝承もあり、信仰の拠点であったことを今に伝えます。
かつては権兵衛峠、今は権兵衛トンネルでつながる木曽谷と伊那谷を結ぶ位置にあり、現代と昔とが同居しているような与地。この夏、一度訪れてみてはいかがでしょうか。
(参考文献:西箕輪誌)

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