■展覧会情報
▽地域のお宝展II
会期:令和7年3月2日(日)まで
会場:第一・第二展示室
内容:伊那地域周辺の個人の方々が所有する郷土ゆかりの作家作品を中心に館収蔵品もあわせて展示しています。
▽伊那に伝わる美の系譜
会期:令和7年3月8日(土)~5月18日(日)
会場:第一・第二展示室
内容:収蔵作品から、中村不折、池上秀畝をはじめとする郷土作家木内克、福沢一郎などの原田コレクション作家、東京藝術大学との交流による作家など、明治・大正・昭和、そして現在へと続く伊那の美の流れを紹介します。
作家:池上秀畝、江崎孝坪、押元一敏、木内克、熊谷守一、小坂芝田、戸田祐暉、中川紀元、中村不折、張替正次、平沢喜之助、平松譲、平山郁夫、福沢一郎、宮田亮平 他(50音順)
■アートスクール《要予約》
▽絵手紙講座~葉っぱのスタンプで遊ぶ絵手紙~
日時:3月2日(日)午前9時30分~11時30分
※開始時刻10分前に美術館集合
講師:坂本勇さん
持ち物:葉っぱ(3種類ほど)、筆記用具、カラースタンプ、絵の具(貸し出し用もあります)
会場:美術館2F研修室
受講料:1,500円
※材料費込
定員:10人
※申込締切2月23日(日)
■ミュージアムコンサート
▽川畠成道(かわばたなりみち)ヴァイオリンリサイタル
日時:3月15日(土)
・開演…午後2時(開場…午後1時30分)
会場:信州高遠美術館ロビー(全席自由席)
料金:3,500円(小中学生1,500円)
※2回分のフリードリンクチケット付き
申込:2月15日(土)~午前8時30分~午後5時 信州高遠美術館(【電話】0265-94-3666)まで
■今月の一押し!
「冬景山水図(とうけいさんすいず)」(個人蔵)
制作年:不詳
技法・素材:絹本着色、軸装
小坂芝田(こさかしでん)(1872-1917)
作品は、3月2日までの会期で開催中の「地域のお宝展II」に出品しています。
小坂芝田は、上伊那郡小沢村(現伊那市)に生まれ、本名は為治郎(ためじろう)。曽祖父、祖父は書家、画家であり、11歳の時には、漢詩、書、南画を学び、霞嶂(かしょう)と号して作画活動を行っていたといいます。1888年、下高井郡渋温泉(現山ノ内町)に住む南画家児玉果亭(こだまかてい)の画塾で南画と書を学びました。1890年に上京し、従兄にあたる中村不折と同居、制作に励み、日本美術協会、日本画会などに出品し、受賞を重ねました。1897年、果亭は自身の尊敬する田能村竹田(たのむらちくでん)にちなんで、「芝田」の号を与えました。1906年に先輩の山岡米華(やまおかべいか)らとともに日本南宗画会を創立、芝田は、現代の南画を追求し、幽遠・気韻の画境を表現しようとしました。山水画を得意とし、文展では第2回展から連続して受賞、1912年の第6回文展では「秋爽(しゅうそう)」が最高賞の二等賞を獲得するなど、実力を発揮しました。1911年には上野桜木町に画塾・積翠山房(せきすいさんぼう)を開き、後進の指導にあたりました。
「冬景山水図」は、自然への独自の深い体得から生まれた作品といえます。遠くに冴える月影、山の岩肌、雪を乗せ淡い緑の見える樹々が水墨で描かれた山水画、深山幽谷のもの静かな境地が感じられます。
■2月休館日
4日(火)、12日(水)、18日(火)、25日(火)
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問合せ:信州高遠美術館 〒396-0213 伊那市高遠町東高遠400
【電話】0265-94-3666【FAX】0265-94-3936【E-mail】t-bjk@inacity.jp
開館時間:午前9時~午後5時(最終受付は午後4時30分まで)
入館料:大人500円(400円)
※( )内は団体および割引料金
※高校生および18歳未満の方、障害者手帳などをお持ちの方とその付き添いの方1人は無料です。
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