羅針盤

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大寒波到来の朝、庭先に一輪の福寿草を目にすることができ、生命力の強さに感動を覚えた。
厳しい寒さの中、丸く固まっている自分の姿が恥ずかしく、背筋を伸ばした。
弥生三月、日差しの強さに春を感じ、今では近所のあちらこちらに仲間たちが顔を出し咲き誇っている。木々達は根から水をあげ、梅のつぼみも脹らみ春を忘れず眠りから目覚めた。
この冬、歩くことを目的に、月に数回だが小海線通勤を始めた。想像していた以上に学生の多さに驚いた。流れる汽車窓からの景色に何か懐かしさを想い、半世紀前の自分の頃を思い出した。過日、小海線が赤字路線との報道に「廃線」の文字が脳裏によぎった。車社会と人口の減少による現象だが、佐久地域の生活路線として重要な交通機関である小海線、観光列車としての知名度も高く「何がなんでも存続しなければ」との決意を強く持ち、今まで以上に通勤回数を増やしたい。