本調査は、令和4年度固定資産台帳を基に、村内に10アール以上の農地を保有する746人を対象に行ないました(回答率86.6%)。このほど結果がまとまりましたので、一部抜粋してお知らせします。
(1)農地保有者の年齢
農地保有者の年齢は、60歳以上の方がおよそ8割を占めます。アンケートは、農地保有者を対象に実施していますが、農業経営者の年齢についても同様の割合になるものと考えられます。
(2)あなたには農業経営(農地管理含む)を継ぐ親族はいますか?
農業経営を継ぐ親族が「いる」方は全体の35.6パーセントに対し、「いない」、「わからない」の合計57.8パーセントと比較すると、将来自身の農業経営の後継者の見通しが立っていない方が全体の半数以上となっています。
(3)ご自身の経営面積は、今後10年間でどうする予定ですか?
「拡大」と「現状維持」がおよそ半数を占めます。次いで「縮小・離農」や「経営移譲」は3割で、将来は何らかの形で農地を手放したい方が多数います。一方で、「不明・未回答」が2割弱と、まだ自身の経営をどうしたいのか決めかねている姿も見えます。
(4)農地の集約化、農業の効率化に向けた交換・移動について
「全部可」と「一部可」を合わせた方が29.5%と、「全部不可」の35.9%を下回りました。今の経営基盤をこのまま維持していこうという山形村の農業者の高い意欲の現れともとらえられますが、国が勧める将来の農地の集約・効率化の面で課題が残ります。
以上、アンケート結果のとおり、今後農業者の高齢化や担い手不足が進み、将来の農業や農地の維持が心配されています。これから将来にわたって山形村の農業・農地を守り発展させていくために、農業者や地域の皆さまと共に「地域計画」の策定を進めてまいります。
●「地域計画」ってなに?
これまでの「人・農地プラン」が発展したもので、農業の担い手ごとに利用する農地を具体的に示した地図(目標地図)を作成する、言わば「10年後の地域農業の設計図」です。
ただし、設計図は完璧なものが求められているわけではありません。10年後の耕作予定者を特定するだけであって、農地の所有権利が移動するわけではありません。
●来年度、地域の話し合いを始めます
村の農業委員会が中心となって、地域の話し合いをスタートさせます。集っていただくのは、農業経営者や認定農業者、新規就農者などです。アンケートで得た農地情報を基に作った目標地図案を見ながら、お互い将来の農業経営について話し合います。開催は、来年度の早い時期に数回実施する予定です。農繁期のお忙しい時期と重なりますが、ぜひご参加をお願いします。
開催の詳細については、決定次第ご案内します。
問合せ:産業振興課
【電話】98-5664
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