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〔むらはいま〕朝日村監査委員 令和5年度決算審査報告 7月30日~8月7日

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長野県朝日村

■主な審査意見
▼一般会計
*令和5年度決算
令和5年度の決算額は歳入が40億3,099万円で前年比6・3%の増額、歳出は38億6,499万円で前年比5・6%の増加となり、実質収支は1億6,204万円の黒字となったが、実質収支比率は6・3%で前年比1・8%の上昇であった。実質収支の適正化には、歳出の不用額について年度の途中で状況を確認し、補正予算を編成し、財源を有効に活用する必要があったと思われる。財政の状況については、財政計画を基準とした執行管理が的確に行われた結果だと判断した。
*職員活性化事業
人事評価制度の運用により職員意識改革と資質向上につながっている。近隣自治体と比較しても先進的な取組であることを確認。
*公共施設ゼロカーボン推進計画策定事業
令和6年度以降の現行の庁舎太陽光発電増強と蓄電池を組み合わせた電力供給システムの導入とその運用計画について確認。朝日村のゼロカーボンシティ構想が現実のものとなることを期待。
*DX推進
2年間の地域プロジェクトマネージャーの取り組みにより庁舎業務の何がDX化され、業務改革・効率化がどの様に図られたか、費用対効果も含め振返り評価・分析が必要。
*移住定住促進事業について
「空き家」について、建設環境課との情報共有し整理できていることは長年の取り組みとして評価できる。対応を明確にし、正しい活用・維持・処分ができるよう「活用できる空き家」の設定を再考することを要望する。
*低所得世帯支援に対する臨時交付金事業
低所得者への臨時交付金事業の申請率97%をどう捉えるか、担当者との情報共有を密に行い期間中に申請ができる環境整備を。
*マイナンバーカード普及促進事業
マイナ保険証移行に伴い、今後も申請増が見込まれる中で、移動が困難な方の申請が増加することが予想される。申請・発行に関すること、マイナ保険証への移行手順など、いま一度理解を促す周知を工夫されたい。
*道路維持補修事業
11路線の舗装修繕工事を実施。他道路の状態確認は、職員巡回と郵便局(配達員)との連携で情報収集し、職員が修繕・補修を行っている。この創意工夫が迅速な対応へとつながっている。
*外灯LED化事業
道路照明101箇所のLED化工事を実施。電気料金も大幅に削減され、この消費電力減少はCO2削減に貢献するものである。
*農業振興事業
地域おこし協力隊は3年間の活動が終了。取り組みの成果と課題が明確に確認できなかった。協力隊には、住居確保等対応されたが、もう少し担当課として支援・指導・聞き取りが必要であったと思われる。
*松くい虫防除対策事業
現段階では感染木が致命的な増加とならない取り組みができていることを確認。国の施策を確認し遅れをとらないよう対応する必要。
*小学校給食無償化事業
食材提供農家の運搬負担軽減のために担当係員が食材収集を行っているが、担当係員の負担軽減の改善が求められる。令和6年度は一食当たりの費用を7%増額、今後継続されるこの取組が、子どもたちに無償化の記憶だけでなく、満足感や感謝の思いが残る事業となることを期待。

▼国民健康保険特別会計
国民健康保険に関する保険料は、納付金と基金残高のバランスにより負担額の検討を慎重に。一般会計からの繰り入れとならない範囲で、想定される必要額の基金を確保しつつ、加入者負担が大きくならないよう取り組みを。

▼介護保険特別会計
第9期介護保険事業計画の計画策定委託業務が契約期間内に完了したことを確認。業務は、早めに開始することで年内に完了させることができ、それにより創出された時間を業務結果の再評価・検討に充当することができたと思われる。

▼後期高齢者医療特別会計
一人当たりの医療費は53位(高い順77市町村中)で、令和4年度63位から水準が上がっている。人間ドック補助金は昨年度から7名の増となっているので健康志向の定着は進んでいると考えられる。潜在的な疾病を予防するための取組に工夫が必要。

▼あさひプライムスキー場事業特別会計
リフト点検業務及び索道設備整備工事はシーズン開始間際に索道の点検を行い、期間中に不具合箇所の整備工事が実施されていた。利用者の安全確保及び、指定管理者の安全運用面からも早めの計画実施が必要であった。保守手引等の作成と定期的な点検を行い、索道等関連設備の機能維持に万全を期していただきたい。

▼簡易水道事業会計
令和5年度の秋季降雨量不足による水源渇水状況を予測し監視強化を行い、供給水確保のために、仮設の膜ろ過設備を迅速に配備稼働させ、水源の確保が図られた。これにより村民の飲料水を確保できた。

▼下水道事業会計
下水道事業の広域化は数年にわたり大きな課題となっている。どのタイミングで関係市村との連携を図るのか、広域化・広域連携の推進は今後村にとって施設や管路の老朽化に対する更新事業にも大きくかかわるものである。持続可能な事業となるよう、下水道事業の在り方について検討を。

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