文字サイズ
自治体の皆さまへ

保健室だより

9/27

長野県木祖村

今号の担当:管理栄養士 田中

■災害時にも平時にも…パッククッキング
近年、想定外の災害が発生しています。「大雪で道路が閉鎖してしまった」「豪雨で土砂の崩落があり、どこにも行けなくなってしまった」「倒木で停電して何もできない」など…「買っておけばよかった」「備えておけばよかった」と悔やまれることがあるかもしれません。
どんな時でも「食べること」は、命をつなぎ、健康を維持するために欠くことはできません。また、温かい食事は「心の支え」にもなります。
水道・電気・ガス等のライフラインが断たれ、「食べること」が難しい状況でも「おいしい・温かい・安全な食事」ができる調理方法「パッククッキング」についてご紹介します。

◆パッククッキングって何?
耐熱性のポリ袋に食材と調味料、水などを入れ、袋のまま鍋で湯せん加熱する調理方法

◆こんなところがいい!
・温かいものが食べられる
・ひとつの鍋で色々な料理が同時にできる(※)
・加熱に使った水が再利用できるので水の節約になる
・袋のまま食べられるので、食器や鍋の洗浄をしなくてもよい
※食物アレルギーや食事制限のある方の分も、同じ鍋で一緒に調理できます

◆どうやって作るの?
▽必要なもの
カセットコンロ
ガスボンベ
なべ
金ザル

ポリ袋(※)
※高密度ポリエチレン性で半透明のもの(加熱調理ができると記されているもの)

▽あると便利なもの
牛乳パック(開いて、まな板や器として使う)
キッチンバサミ
トング
ふきん、ペーパータオル等

◆基本の手順
(1)材料は大きさをそろえる。(加熱のむらを防ぐ。)
(2)高密度ポリ袋に具材、調味料、水などを入れる。
[!]必ず耐熱性の高密度ポリ袋を使う。
(3)具材と調味料をよくなじませる。
(4)袋の中の空気を抜く。(料理によっては完全に抜かない場合もある。)
(5)袋をクルクルとねじって上の方をしばる。
(6)水を入れた鍋に袋を入れ、火にかける。湯が沸騰したら弱火にして、鍋底から常に泡が出る状態を保つ。(加熱時間は料理によって異なります。)

ごはんやパスタの他、肉料理・野菜料理・卵料理・野菜の煮物や、デザートも作ることができます。

▽レシピは、こちらからもご覧になれます。
木曽保健福祉事務所ホームページ【URL】https://www.pref.nagano.lg.jp/kisoho/
長野県栄養士会ホームページ【URL】https://nagano-eiyou.com/recipe/

◆災害時もバランスのよい食事を
災害時は、生活が大きく変わることで疲労やストレスが大きくなります。また、支援物資や避難所の食事は、おにぎりやパン、カップ麺などの炭水化物にかたよりがちで、便秘や下痢、口内炎や貧血など体調が不調になりがちです。
パッククッキングは、ビタミンやミネラル、食物繊維など不足しがちな栄養素を補うことができ、健康被害を防ぐことにも役立ちます。

◆普段の食事にもお役立ち
パッククッキングは、工程がシンプルで、簡単に作ることができます。
村では、ふれあいクッキングなど地域での教室で、パッククッキングを予定しています。一度でもやってみると、いざという時でもスムーズにできるようになります。是非、ご参加ください。
また、パッククッキングのレシピは、菅公民館・転作センター・老人福祉センターに置いてあります。

参考文献:
「ポリ袋を使って料理を作ろう~平時でも・災害時でも」(公社)長野県栄養士会・地域活動事業部
「災害時に役立つパッククッキングレシピ」木曽郡行政栄養士会
農林水産省ホームページ「時短にも非常時にも!パッククッキング」

お問い合わせ:木祖村役場住民福祉課保健係
【電話】36-2001【FAX】36-3344【E-mail】hoken@kisomura.com

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU