飼い主のいない猫(野良猫)や外飼いされている猫によるふん尿や、鳴き声等により、苦情や相談が保健所や役場に多く寄せられています。行政で捕獲や駆除をしてほしいといった要望もありますが、猫は「動物愛護及び管理に関する法律」により愛護動物と定められており、みだりに捕獲や駆除ができません。無秩序な繁殖によるかわいそうな猫を増やさず、地域の生活環境の改善を図るため、私たち一人ひとりができることは何か考えてみましょう。
■猫で困っている方へ
猫は犬のような登録制度や放し飼いを規制する制度がなく、飼い猫と野良猫の区別もできないため、瀕死等の保護が必要な場合を除き、行政による捕獲ができません。猫のふん尿等による被害を軽減させるためには、まずは個人で自衛策をとることをおすすめします。以下に猫除けの一例を掲載します。なお、効果には個体差があるため、複数の方法を組み合わせることが重要です。
◇猫の嫌がる臭いがするものを散布する
例)木酢液、市販の忌避剤、コーヒーかす等
◇猫の通り道に嫌がるものを置く
例)砂利、アルミホイル、トゲのある植物を植える等
◇センサー付きのブザーや超音波発生器等を設置する
■外飼いしている猫の飼い主の方へ
猫は室内飼いが基本ですが、やむを得ず外飼いする場合は、飼い主が近隣のお宅へ迷惑をかけないよう最大限の配慮をすることが重要です。また、首輪に札をつけるか、マイクロチップを装着し、飼い主が分かるようにしてください。
■野良猫にエサをあげている方へ
おなかをすかせた猫にエサをあげることは悪いことではありません。しかし、ただエサをあげるだけでは子猫がどんどん生まれて、かわいそうな猫を増やすことや、猫のふん尿等で近隣トラブルの原因となります。猫にエサをあげる人は、以下のマナーを守ってください。
◇エサを出しっぱなしにしない
置きエサは他地域の野良猫や野生鳥獣、害虫を集めることになるため、エサは毎日同じ時間に同じ場所で、適切な量を与え、食べ残しはすぐに片づけてください。
◇不妊去勢手術をする
猫は手術をしていないと確実に増えます。かわいそうな猫が増えるのを防ぐため、全ての猫に去勢手術をしてください。木祖村では、飼っている猫だけでなく、野良猫にも手術に係る費用助成制度がありますので、ご活用ください(1頭につき5,000円、1世帯あたり3頭まで)。
※予算に限りがあるため、事前にご相談ください。
◇トイレを設置する
猫は決まった場所で排泄する習性があるので、エサをあげている場所の近くにトイレを設置することで、近隣のふん尿の被害を減らすことができます。トイレは清潔な状態を保ちましょう。
■地域猫活動について
地域猫とは、地域で適切に飼育管理されている猫のことをいいます。手間と時間がかかりますが、地域住民が主体となってルールやマナーに基づくエサやり、排泄物の管理等を行う地域猫活動に取り組むことで、猫による生活環境の悪化を防ぐことができます。
お問い合わせ:住民福祉課 住民係
【電話】36-2001
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