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自治体の皆さまへ

公民館報 東御 2023年6月号

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長野県東御市

◆親しみやすい公民館をめざして
令和5年度の公民館活動がスタートしました。新型コロナウイルスの影響により、この3年間は様々な利用制限や活動の自粛をお願いすることとなり、ご不自由をおかけしました。5月8日をもって新型コロナの感染症法上の位置づけが「5類」に移行しました。これを受け、東御市公民館ではこれまでの利用制限を見直して市民のニーズに応えられるようにしてまいります。併せて、停滞していた学びの場を活性化させるべく講座運営の支援や、新たな講座開設の取り組みを行います。詳しい内容につきましては市報とうみやホームページ等でお知らせしていきますのでご注目ください。

◇公民館利用制限の解除について
基本的にコロナ禍前の形で利用できるようにしました。入館時の手指消毒など感染防止対策の一部の取り組みは継続させていただきます。

◇各種講座の運営・開設
生涯学習講座等、これまで行っていた講座につきましては予定どおり実施します。文化祭・発表会等も従来の規模で再開します。新たな取り組みとして、希望の多い「スマホ・パソコン講座」、幅広い世代が参加できる講座(1回完結講座)を充実させます。また、好評をいただいている「親子向け講座」も内容を更に工夫して実施します。

◆おらほの歴史探訪
◇「刀剣のまち東御市」(1)
東御市文書館 文書館専門員 堀田雄二
表題を見て、「あれっ?」と思われた方が多いかと思います。「刀剣のまち」は坂城町でしょう、と思われる方もいらっしゃるかと思います。しかし、私はあえて東御市は「刀剣のまち」であると言いたいと思います。なぜなら、古代から現在まで様々な刀剣が発見されており、多くの優れた刀匠が輩出されているからです。
日本列島で刀剣が製作され始めたのは、古墳時代からと考えられます。反りのない直刀(ちょくとう)や、両刃(もろは)の剣(つるぎ)です。しかし、これらはほとんどが神事に使用されたり、古墳の副葬品にするような、祭神具として用いられていました。
市内では、和地区・祢津地区を中心に数多くの古墳が築造されましたが、その多くから刀剣が発見されています。特に注目されるのは、旧和農協の敷地にあった上権田古墳(かみごんだこふん)から発見された「頭椎太刀(かぶつちたち)」で、柄(え)・鍔(つば)・刀身(とうしん)の一部を欠くものの全長105cm以上の大型品で一部が金銅装です。発見後、当時の東京帝室博物館、現在の東京国立博物館に保管されていますが、残念ながら一般公開されていません。同様な太刀の破片が、海善寺地籍の滋野神社の南側にあった八幡社前古墳(はちまんしゃまえこふん)で、昭和24年に行われた発掘調査で出土しましたが、この種類の太刀は非常に少ないものです。
祢津西宮集落南側で、明治二十五年に宅地に石垣を築く際、古見立古墳(ふるみたちこふん)から出土した「蕨手刀(わらびてとう)」は、柄頭(つかがしら)が早蕨(さわらび)の様に屈曲して、奈良時代から平安時代前期に作られ、東日本から北海道に多く発見され、西日本ではほとんど見つかっていません。周辺では長和町で一点発見されているだけです。現在、東京国立博物館に保管・展示されていますが、発見者が寄贈する前、同時に出土した古墳時代の飛燕形鉄鏃(ひえんがたてつぞく)と小刀子(しょうとうす)と共に絵師に描かせた掛軸が、その家で大切に保管されています。
鎌倉~室町時代の文物はあまり残されていませんが、宮区の両もろ羽は神社の本殿に保存されていた太刀は、北御牧村誌編さん時の調査で発見され、専門家の鑑定により南北朝時代を下らないことが判明し、あるいは望月氏が奉納した刀かも知れません。(続く)
※今号から連載していきます。お楽しみに。

◆令和4年度 分館報コンクール審査結果・講評
◇全体評
令和4年度の分館報コンクールには23分館からのエントリーがありました。新型コロナの影響により、まだまだ多くの分館事業が縮小または中止となる中、感染防止対策を徹底したり運営方法を工夫したりして事業を再開する動きも出始め、各地域に活気が戻りつつある様子が館報の記事を通じて感じられました。今回の審査では、構成や記事の内容に工夫が見られ、質的に向上している分館報が多く見られました。そのため、審査結果も僅差となって同点も出たことから、例年より1館多い表彰となりました。分館報を担当された皆さまのご努力に敬意を表します。また、惜しくも入賞を逃した分館の中には入賞まであと一歩の館が多数ありましたので今後もチャレンジしていただければと思います。令和4年度の最優秀賞を受賞されたのは「分館報あかいわ」でした。おめでとうございます。A3版裏表の新聞形式の紙面には、写真やイラストが効果的に配置されており思わず読んでみたくなる構成でした。また、SDGsの取り組みや気になる情報、人気アプリの紹介など時代を意識して、幅広い世代が関心を持って読んでもらえるような記事づくりを心がけている点も素晴らしいと思いました。ひと手間かかりますが、事業報告やお知らせにプラスαを加えることで、より親しんでいただける館報になるのではないでしょうか。

最優秀賞:赤岩分館
優秀賞:
・大石分館
・片羽分館
・御牧原北部分館
入賞:
・中屋敷分館
・日向が丘分館
・乙女平分館
※詳細は本紙をご覧ください。

編集:生涯学習課 社会教育・公民館係
【電話】64-5885

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