■関節リウマチについて
関節リウマチとは、免疫の異常により、関節に炎症が起きる病気で、関節の痛みや腫れが生じ、進行すると関節の変形をきたし、日常生活を障害する病気です。
◇症状
初期には関節の痛み、腫れ、朝のこわばりが出現します(左右対称に、手足の指、手首といった複数の関節に出ることが多いです。なお、手指の第一関節は稀で、その場合は変形性関節症などを疑います)。慢性化すると関節変形、機能障害をきたします。微熱などの全身症状や肺病変などの症状が出ることもあります。
◇原因
未だ不明です(遺伝的要因や、喫煙、歯周病などの環境要因の関与が指摘されています)。
◇発症年齢や男女差、有病率
女性が多く(男性のおよそ4倍)、40〜60歳代での発症が多いです。ただし、最近ではさらに高齢で発症する方も増えています。有病率は0・5~1・0%程度です。
◇検査所見
血液検査で炎症反応の上昇がみられることがあります。またリウマトイド因子や抗CCP抗体が陽性となることもあります(ただし、両者が陰性でも関節リウマチである場合や、逆に、陽性でも関節リウマチでない場合もあるので注意が必要です)。画像検査として、関節レントゲンや超音波、MRIなどの精査が行われることもあります。
◇治療
発症早期からの抗リウマチ薬が非常に重要です。関節リウマチ診療は過去20年間で飛躍的に進歩しており、現在多くの薬物治療が開発されています(メトトレキサートや生物学的製剤、JAK阻害薬など)。これらの薬剤は関節リウマチの病態を改善することにより、臨床症状を改善させ、関節破壊の進行を防止することが十分期待できます。したがって、早期診断、早期治療が非常に重要です‼
関節症状でお困りの際は、お近くの内科あるいは整形外科に早めにご相談ください!
◇参考文献
・関節リウマチ診療ガイドライン2024
・日本整形外科学会HP
・日本リウマチ学会HP
※二次元コードは本紙参照
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