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心の眼(193)

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長野県東御市

◆ジェンダーギャップ指数から思うこと
人権同和教育指導委員 廣田 敦弘(ひろた あつひろ)

最近、カタカナ交じりの言葉がなかなか理解することが出来なくなってきている。ジェンダーギャップ指数という言葉もその一つである。これは、政治・教育・経済・保健の4分野における男女間の格差を数値化したものである。6月に24年度の指数が発表されたが、日本は対象国146カ国中118位という結果に驚いた。政治や経済分野での管理職的立場に占める女性の割合の低さ、労働面での賃金格差などがその大きな要因になっている。
昨年、今年の二年間、各地区で行われている「人権啓発学習会」の中で取り上げている育児休暇の取り方や様々なハラスメントの問題もギャップを広げてしまっている理由であることはまちがいない。
そのために、国は企業における男性の育児取得の公表の義務化や管理職登用の数値目標などの政策で打開しようとしているが、昔から日本にある「男は仕事・女は家庭」という固定的役割分担意識を大きく変えるまでには至っていないように思える。
男女雇用機会均等法という法律を思い出した。私が若い頃(当時の法律名は勤労婦人福祉法)女性の労働時間は午後8時までと規制のあることを、アルバイトをしていて初めて知った。法律の施行から50年ほど経つが、果たして労働についての機会均等はどのくらい日本社会に広がったのだろう。
今、朝の連続テレビドラマで、日本初の女性裁判官が誕生する番組が放送されている。戦後、日本国憲法の施行によって、やっと女性がその立場に就くことができたのである。このドラマには男尊女卑や固定的役割意識など、ジェンダーギャップ指数につながる今の日本社会に警鐘を鳴らす場面が多く、胸に突き刺さることが多い。
テレビCMから流れてくる「仕事しやすい信州を目指して」の声が心に入ってきた。

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