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地域おこし協力隊通信 Vol.90

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長野県栄村

(青倉地区担当 市川貴章)

~栄村のお祭りを通じて~

私が生まれ育った町(東京都・杉並区)では、毎年8月最後の週末に「東京・高円寺阿波おどり」が開催されます。2日間でおよそ100万人の観客と踊り手が集い、町は人で埋め尽くされます。四国の徳島発祥の「阿波おどり」が東京でも行われるようになったのは昭和32年のこと。地元商店街の青年部が高円寺氷川神社の祭礼にあわせ、町を盛り上げるために行った「ばかおどり」がきっかけでした。今では東京の夏を代表する祭りのひとつとなりましたが、神社の祭礼も今も変わらず行われています。祭り当日になると神社の境内にはたくさんの屋台が立ち並び、子供の頃の私は親から貰ったお小遣いを握りしめ、同級生と屋台で遊ぶのが夏休みの最後の楽しみでした。今でも忘れられない思い出です。

栄村に来て最初の夏、着任先の青倉集落でも夏祭り(青倉おぼん行事)が行われました。夏祭り当日を迎えるため、地域の方々が事前に打合せを重ね、灯篭の和紙を張り替えたり、灯篭の灯りをローソクからLED電球に変更したり、会場周辺の草刈りをしたりと、それぞれが出来る範囲で役割を果たし、行事の準備がすすめられていきました。地域の方々と灯篭の和紙を貼りかえる作業はとても貴重な体験であり、時間でもありました。お祭り当日は魚のつかみどり大会やちょうちん行列、花火大会などワクワクする行事が行われました。お祭りに参加したお子さんたちは、夏のひと時に心をときめかせ、大人へと成長していくことでしょう。今年は残念ながら都合により行事当日は参加できませんでしたが、来年はぜひ参加したいと思っています。

祭りのかたちは様々で、時代とともにすがたも変わるでしょうが、根底にある思いは同じかと。身体健康、家内安全、五穀豊穣、世界平和…そして地域の明るい未来を願う今を生きる私たちひとりひとりの“願い”なのだと再認識する、栄村の夏でした。

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