◆くじらの町 和歌山県太地町
◇交流の概要
昭和59年10月31日、太地町、白馬村間で姉妹都市提携が結ばれました。
翌年度には太地小学校と白馬北小学校の交流が始まり、太地小4年生がスキー交流に来村されました。昭和63年から白馬北小5年生が太地町に訪問するようになりました。以降、冬に白馬村でスキー交流、夏に太地町で磯遊びによる交流が継続されています。今年度も1月29日からの3日間、太地小4年生が白馬に訪れることとなっています。
子ども同士の交流のほか、現在では、太地町で行われている「太地浦くじら祭り」において手打ちそばの振る舞いやおやきなどの特産品・農産物の販売、「白馬村文化祭」では、くじらの竜田揚げの振る舞いや鯨肉・みかんの販売をいただくなど、産業交流が行われています。
◇令和6年度の交流事業
11月12〜14日の日程で「くじらの町行き 白馬村民号」と題して、吉田副村長をはじめ一般公募の村民ら29名が太地町を訪問しました。太地町に到着すると漁野副町長らから歓迎を受けました。くじらの博物館ではくじらショーやくじらの餌やり体験のほか、捕鯨の歴史、くじらの生態について学ぶ機会を得ました。
宿泊場所の「いさなの宿白鯨」では太地町からくじらや、新鮮な魚介の刺身を差し入れていただき数々のくじら料理と合わせ、太地町のあたたかいおもてなしを受け、参加者たちは大きな喜びを感じた様子でした。
太地町からは10月23日からの3日間、長野県の観光地を回りながら訪れていただきました。岩岳リゾートやジャンプ競技場など、白馬らしい施設を訪れていただきました。
◇参加者からの感想
・「村民号に参加して」 横山恵美
今回太地町訪問バスツアーに参加を思い立ったのは、家族で私だけ太地町に行ったことがなく、ツアーの行程に、私にとって魅力的な伊勢神宮参詣も含まれていたので、主人をお供に申し込みました。
今回のツアーで一番ありがたかったのは好天に恵まれたことです。
まずは久しぶりに参拝した伊勢神宮、大変厳かな気持ちになり、背筋が伸びました。参拝後は一転して楽しい「おかげ横丁」散策で心弾ませ、夜は二見温泉で疲れを癒しました。
2日目はいよいよ太地町へ。早朝から夫婦岩付近を「日の出」を求め散歩、太地へ向かう道中では、濃紺の海に突き出た断崖、世界遺産に登録されている「鬼ケ城」を見物。まさに今まで見たことのない絶景に目を奪われながら汗だくで遊歩道を巡りました。
そして目的地の太地町へ到着。役場の皆さんのお出迎えを受け、「くじらの博物館」「梶取埼灯台」「燈明崎」と盛りだくさんの観光を。
博物館では芸達者なクジラたちの愛らしい姿にうっとり、梶取崎と燈明崎では航海の安全を守り立つ灯台の威厳と美しい海岸線にうっとり。どこもかしこも絵葉書にしたいと思わせる景色を堪能しました。それと今回ツアー参加者の中では若輩者の私ですが、先輩がたのお元気さ、健脚ぶりには感服しました。さらに国民宿舎「白鯨」でのクジラ三昧の夕食は、太地町に来たからこそ味わうことのできる料理の数々で、クジラの町太地を食でも十分実感しました。
3日目は太地の大勢の皆様からお見送りを受けるとともに、参加者一人一人にお土産を手渡していただき、姉妹都市提携40年という長い年月に渡る交流の深さ、温かみを感じました。白馬への帰路では途中、日本三名瀑の「那智の滝」に立ち寄りその幻想的な光景は見応え十分でした。
この旅行では自然の織りなす素晴らしい景観に圧倒される場面ばかりで、しっかり「旅」を楽しめ、大満足の2泊3日でした。最後になりますが、ツアー企画から添乗まで大変お世話になりました白馬村役場関係者の皆様に心から感謝申し上げ、ツアーの報告といたします。
・「太地町への旅」 田中栄一
「くじらの町行き 白馬村民号」の募集で太地町に行ってきた。天候にも恵まれ、初日は伊勢神宮を参拝し近くの二見温泉に宿泊。2日目は景勝地「鬼ケ城」に立ち寄り、一路太地町を目指した。くじらの博物館では、トレーナーの指示に見事に応えるクジラたちが心和むパフォーマンスで迎えてくれ、実物大のセミクジラの模型の大きさに圧倒された。くじらと共に生きてきた約400年にわたる町の歴史や、人々の営み、くじらへの感謝の気持ちが感じられた。クジラの供養塔がある梶取埼灯台から眺める熊野灘はいつまでも見ていたい景色であった。宿泊する宿の名前は「白鯨」、夕食は鯨料理のフルコース、子供のころ学校給食で育った経験がある方は懐かしく感じられたことだろう。大満足。3日目の朝出発時には副町長、役場職員に見送られ、那智の滝を見学し帰路についた。初めて会う参加者の方々とも交流ができ、有意義な旅であった。
◇今後の展望について
北アルプスの雄大な自然を誇る白馬村。温暖な気候と太平洋の恵みが育む太地町。それぞれ異なる魅力を持つ両町村は互いの自然や文化を尊重し、学び体験する交流を続けてきました。この絆を未来へつなげていけるよう、これからも姉妹都市交流事業へのご理解とご協力をよろしくお願いします。
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