町では、町の面積の6割以上を占める森林について今後50年を単位として、どのように整備していくか、町民や地域がどのように関わっていくか、施策の方向性を定める「箕輪町森林ビジョン」の策定を進めています。
ビジョン策定に向けて令和4年度に事前調査を行いました。主な課題や今後の森林のあり方を考えていく上で重要な点についてご紹介します。
【I】収益性・災害リスクの観点からの森林の評価
林野庁が公開している森林ゾーニングツール「もりぞん」を使用し、次の4つにゾーニングしました。様々なデータを基に森林整備や管理について検討します。
(1)林業に適した区域
(収益性高・災害リスク低)
(2)細心の注意が必要な区域
(収益性高・災害リスク高)
(3)収益性・災害リスク共に低い区域
(収益性低・災害リスク低)
(4)林業に適さない区域
(収益性低・災害リスク高)
【II】松くい虫対策
平成23年に町内で被害が確認され、令和4年度は約400本の被害木が確認されました。被害木の処理のほか、被害拡大防止のために樹種転換を行っていますが、被害は増加傾向にあり、温暖化の影響で被害標高が上昇傾向にあることが今後の課題です。
【III】今後の森林管理・森林との関わり
収益性が高くないことから国産材の生産量は少なく、森林整備に関わる人材も不足しています。また、持ち主不明の山や境界不明確の課題のほか、世代交代や高齢化も進んでおり、地域の山を知っている人も少なくなりつつあり、森林の維持管理が課題です。
また、萱野高原やながた自然公園など住民が森林と関わる機会の創出など森林の活用を検討していきます。
森林ビジョン策定にあわせて、もりぞんや県などが公表しているデータを活用して森林を知るための学習会を計画しています。日程については、町ホームページやみのわメイト等でお知らせします。
問合せ:みどりの戦略課 森ビジョン推進係
【電話】79-3170(直通)
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