新年あけましておめでとうございます。
新たな年に向けて、白鳥町長と荻原議長にお話を伺いました。
■昨年は、総じて穏やかな一年だった。災害対策を進めていくことが課題。
箕輪町長 白鳥 政徳
▽2024年の箕輪町の状況
経済動向や物価上昇の状況を見ると、生活は決して楽ではなく、厳しい状況だったと思います。それとやはり衝撃的だった1月1日の能登の地震があって、いつ起きるか分からない災害というのも急に身近に感じました。また、全国的には台風や大雨で大きな災害が起きましたが、箕輪町は大きな災害がなく、幸いだったと思います。ただ、夏の酷暑が秋まで続いて、農家の皆さんも大変ご苦労された面があると思います。総じて大きな事件とか事故もなく穏やかな1年だったと思いますが、やはり災害は本当にいつ起きるか分からないという認識になりましたし、その対応をこれからどうやって進めていくかということが一番の課題だと思っています。
▽2024年に取り組んだこと
今まで準備を重ねてきた各公共施設がオープンしました。一つはみのわBASEで、5月にオープンし、半年で2万5000人の方に利用していただき、中高生の居場所が確保できたと思いますし、防災に関わるイベントも行われ、防災交流施設としての本来の役割も果たしていると思います。もう一つは、郷土博物館のリニューアルオープンです。まちの歴史・文化・芸術の発信基地であり、親しみやすい博物館を目指しましたので、ぜひ皆さんに使ってもらいたいと思います。また、若草園も大きく改修をしました。発達に障がいのあるお子さんたちを療育していくという大事な施設で、相談等もできるようになって、保護者の皆さんからも使いやすくなったと言われています。あとは、ゼロカーボン関係事業が順調に進みました。ソーラーカーポートの設置や、役場・文化センター・中学校の体育館などの、太陽光発電とLED照明がほぼ完成に向かっています。
▽2025に取り組んでいくこと
一つは災害対策で、万が一被災した場合、上下水道をどうするか、避難所の備蓄品や弱者対策をどうしていくのか。孤立集落や家屋が発生しないか、住宅の耐震化をどうやって進めていくのかなど、全体的に災害への備えをもう一度見直していく必要があると思っています。もう一つは、人口減少に少しでも歯止めをかけたい、少子化に少しでも抵抗していきたいと思っています。減少することは確かなので、その時の行政サービスや暮らしやすさの持続可能性をどうやって担保していくかということを考えていきたいと思っています。いま、製造業の景気が良くないので、転入があまり増えない状況です。移住施策だけではなく、やはり働く場所の確保や、製造業が上向きになる施策など、何とか産業の面で人口を増やしていく努力をしたいと思います。その他、学校や保育園の長寿命化を進・・めていきたいと考えています。特に建物の耐震化の改修を進める必要がありますが、その間の仮設校舎をどうするかなど、簡単にはいかない学校特有の問題もありますので、地域や学校の中での合意形成を図っていく年にしたいと思っています。あとは、家庭や事業所での、ゼロカーボン施策がなかなか思うように進まない箇所に対して、啓発や事業化できることの検討なども進めたいと思います。
▽町民へのメッセージ
時代の移り変わりが激しく、生活も非常に厳しいですし、コミュニティの力もだいぶ弱まっているのも事実だと思います。一方で、地域にお願いしなければいけないことが以前に比べ増えてきています。このような状況だからこそ、住民の皆さんには元気になっていただき、行政や地域の応援団であってほしいと思っています。
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