文責:
・信州大学医学部健康推進学講座 助教 小林浩幸
・国保依田窪病院副院長兼信州大学医学部健康推進学講座 特任教授 城下智
長和町では、町民皆様の健康増進を目的として、令和3年6月より20歳以上の全町民の方を対象に町民ドックや依田窪病院外来受診時の血液検査の残りを用いて、ウイルス性肝炎と肝硬変の有無を調べる検査を行っておりました。多くの方に受検いただいてきましたが令和6年3月12日をもって、無料検査は終了となります。令和6年3月12日までは、月曜~金曜日(祝日等を除く)の平日の検査は、13時~16時まで依田窪病院で行っておりますので、検査を受けていない方は受検をご検討ください。令和3年6月より掲載しております健康推進学講座のコラムも今回で最終回となります。
今月号では、長和町の肝炎ウイルス陽性者の割合についてご報告させていただきます。検査を受けていただいた町民は3099名で、そのうち図1に示すようにB型肝炎キャリア17名(0.5%)、B型肝炎既往感染者497名(16・0%)、C型肝炎ウイルス感染が疑われるHCV抗体陽性者は37名(1・2%)おりました。また、脂肪肝など何らかの肝疾患が懸念されるM2BPGiの陽性者が508名(16・4%)おりました。検査を受けられた方は図2に示すような報告書がお手元に届いていると思いますがもう一度確認いただき「あなたの結果」の欄に「+」が一つでもある方は肝臓外来受診をご検討下さい。
令和3年6月から3年弱、町民の皆様をはじめ長和町の職員の方、依田窪病院の職員の方など多くの方に協力いただき検査を行うことができました。心より御礼申し上げます。2023年6月には長和町の肝炎検査を参考に慢性肝疾患のひろい上げの基準となる「奈良宣言2023」が発出されました。これからも形は変わりますが、長和町の健康増進、ひいては日本の医療に貢献できるように努力してまいります。
図1:肝炎ウイルス陽性者の割合(人数)
図2:肝炎検査報告書
※詳しくは、本紙またはPDF版を参照してください。
問合せ:こども・健康推進課健康づくり係
【電話】68・3494
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