4月に小・中学校で「全国学力・学習状況調査」を実施しました。須坂市の小・中学校全体の指導の充実や学習状況の改善を目的に、結果の分析・考察をしましたので、その内容をお知らせします。
調査日:4月18日(木)
対象:小学校6年生(396人)、中学校3年生(367人)
内容:
教科に関する調査 小学校6年生…国語・算数 中学校3年生…国語・数学
生活習慣や学習環境に関する調査
◆教科に関する調査結果の概要
◆生活習慣や学習環境に関する調査の結果概要
学習意欲や学習方法、学習環境、生活の諸側面などに関する調査です。
◇自己肯定感の高い児童生徒が多いです
「自分にはよいところがあると思う」と回答した割合が、小学生は90%を、中学生は85%を超え、全国平均と比べても高い自己肯定感を抱いていることが分かりました。この高い自己肯定感の背景にある子どもの心に寄り添う須坂市の教育スタイルを今後も大切にしていきます。肯定的に回答した児童生徒ほど、教科の平均正答率がおおむね高くなっています。
◇学校に行くことを楽しみにしています
「学校に行くのは楽しいと思う(「当てはまる」および「どちらかといえば、当てはまる」)」と回答した割合は、小学生は90%を、中学生は85%を超え、全国平均と比べても高いことが分かりました。ただ、「当てはまる」と回答した小学生が全国平均より約10ポイント以上高いのに対し、中学生は約1ポイント低く、授業が分かる、できるという楽しさを追究していく必要があると考えます。
◇先生との信頼関係のもとで学校生活を送っています
「困りごとや不安がある時に、先生や学校にいる大人にいつでも相談できる」と回答した割合は、小学生は83%を、中学生は74%を超えています。さらに、「先生は、授業やテストで間違えたところや、理解していないところについて、分かるまで教えてくれている」と回答した割合は、小学生は93%を、中学生は90%を超えています。いずれも全国平均と比べても高いことが分かりました。先生が子どもを受け止める体制づくりや、日頃の丁寧な指導の表れだと考えます。
◇一人一台端末の有効活用が進んでいますが、家庭学習では課題が見られます
学習の中でパソコン・タブレットなどのICT機器を活用することに対し、「自分の考えや意見を分かりやすく伝えることができる」と回答した割合は、小学生は88%を、中学生は80%を超えています。さらに、「友だちと考えを共有したり比べたりしやすくなる」と回答した割合は、小学生は91%を、中学生は88%を超えています。いずれも全国平均と比べても高いことが分かりました。授業でクラウドを用いて自分の考えや感想を記したり、共同編集したりすることを積極的に活用している成果だと考えます。肯定的に回答した児童生徒ほど、教科の平均正答率がおおむね高くなっています。今後、市で整備しているデジタル教科書の活用をさらに進めていきます。
一方、「学校の授業時間以外に、普段(月曜日から金曜日)、1日当たりどれくらいの時間、パソコン・タブレットなどのICT機器を、勉強のために使っていますか(遊びなどの目的に使う時間は除く)」の質問では、使用時間が長いと正答率が高いということはなく、小学校では「2時間以上」は正答率が低くなり、中学校では数学で「2時間以上」は正答率が高いものの、国語では使用時間と正答率に明確な相関は見られませんでした。どのような勉強のためにICT機器をどのように使っているのかを精査する必要があります。以前から家庭学習の時間の短さが課題となっていましたが、平日の家庭での時間の使い方を考えた上で、ICT機器の使い方も学校と家庭が連携して考えていく必要があると思われます。
※ICTとは、「information and communication technology」の略語で、情報通信技術を使ってデジタル化された情報をやりとりする技術のことです。
問合せ:学校教育課
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