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〔特集〕2025新春座談会 須坂への思い、願いを語る(1)

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長野県須坂市

須坂市には、心地よく過ごしやすい地域の実現のために、自主的に活動されている多くの市民の皆さんがいます。
今月号では、三木市長が座長となり、市内で自主的に活動する団体から4人の皆さんを迎えて座談会を開催。活動への思い、今後の目標、これからの須坂への願いなどを語っていただきました。

・藤原寛史(ひろふみ)さん
一般社団法人須坂青年会議所第57代(2024年)理事長。地域の課題解決に取り組む事業を行い、明るく豊かな須高地域をつくることを目的に活動している。

・土屋玲奈(れいな)さん
子育てイベントプランナー、フォトグラファー。子育て中のママと子どもが輝ける場所づくりのためイベントを企画開催。
※土屋さんの「土」は環境依存文字のため、置き換えています。正式表記は本紙をご覧ください。

・三木正夫市長
2004年1月から須坂市長に就任。「『豊かさ』と『しあわせ』を感じる共創のまち須坂」を掲げ市政にあたる。

・上田彩未(あみ)さん 須坂高校1年生
・平野稟(りん)さん 須坂高校2年生
高校生有志団体Let’s try project(レッツトライプロジェクト)メンバー。2021年に市内の高校に通う高校生と地域おこし協力隊で結成。現在までに2軒の古民家を改修し、高校生の自主学習スペースcoto2(コトコト)と地域交流拠点Aile(エール)をオープン。自らの挑戦と成長、地域の活性化を目指し施設運営、イベントなどを行う。

◆どんな思いでどんな活動をしていますか?
藤原:11月17日に森上小学校6年生と共同主催で少子化問題について当事者意識を持ってもらうため「カソッカーからの挑戦状」という謎解きイベントを開催しました。今は小布施で働く大人を取材した『OBUSE-ZINE(じん)』という冊子作りを進めています。2021年に地元の中学生に地域の仕事を知ってもらう目的で、須坂で働く大人を取材した冊子『SUZAKA-ZINE』を作ったのですが、その第2弾です。ちなみに『SUZAKA-ZINE』は当時、市内の中学1年生全員に配りました。

上田:私、学校でもらって読んだ記憶があります!

藤原:本当ですか!嬉しいです。須坂で働く魅力や、やりがいを持って働く大人の思いを知ってもらうことで、例えば一度は市外に出ても須坂に戻って働くという選択肢を持っていてほしいという願いで作りました。

土屋:主婦をしながら長野市で働いています。須坂には1年半前に引っ越してきました。子育て世代が嬉しくて楽しめる機会を作りたいと思い、春・秋の年2回、「おこさまつり」「おこさまるしぇ」というイベントを湯っ蔵んどで開催しています。

市長:大勢の方が来ていてすごかったです。お店で物を買うだけでなく、クラフトやスポーツなどいろいろな体験ができるのも良かったですね。

土屋:体験は結構力を入れています。あと、出店いただいた市外のお店の方からは、「広い土地、自然の中で出店できてとても良かった。今度はぜひ須坂に観光に来たい」という声があって、イベントで市外の方が須坂に来るきっかけもつくっていけたらいいなと思っています。

上田:私は今、地域交流拠点Aile(エール)に地域の人を呼ぶためのルールや施設の在り方を考えています。coto2(コトコト)は高校生限定の場所なので、同じ目線でできるのですが、Aileは全世代が対象なので、なかなか難しいです。

市長:この前皆さんが開催した「須坂の一本道in立町(以下、一本道)」も地域の人がたくさん来ていましたね。

平野:「一本道」は立町の通りを歩行者天国にしてイベントをする企画で、最近の一番大きな活動でした。子どもも年配の方も楽しんでほしかったので、ゲーム、餅つき、ビンゴ大会などを計画し、実際に、いろいろな世代の人たちが一つの場所に集まって楽しめて、それを高校生主体でできたことはすごく良かったです。あと、来てくれた人に、自分の町のいいところや希望をふせんに書いてもらって、そのふせんで「須坂」の文字を作るという企画もやって、とてもいいものが出来ました。

土屋:「一本道」は私も子どもと行きました。道路に自由に絵を描く企画に子どもたちはすっかり夢中。他にも魚釣りゲームや輪投げがあったり、つきたてのお餅が出てきたり、一日楽しめました。

市長:本当に、多世代に喜ばれることを高校生がよく考えていました。謎解きイベントは小学生が一生懸命やっていましたよね。

藤原:謎解きイベントは森上小学校の6年生が発案・企画したものなんです。5年生の時、1年生のクラス数が減ったことをきっかけに少子化問題を学び、解決は難しいけど、大好きな須坂のためにできることを何かやりたいと。それで少子化問題を考えてもらう謎解きイベントを企画したんです。私たちは、イベントを実現するために協力してほしいという子どもたちのプレゼンを受けて運営の協力をしました。資金集めも子どもたちがプレゼンを頑張って、多くの企業が協賛してくださいました。イベントだけで終わらせるのではなく、アンケート結果をまとめて子どもたちで市に少子化対策に関する政策提言をする予定です。

市長:皆さんに共通しているのは当事者意識。課題に対して、自分たちで何かしようという考えと、誰かに頼ろうという考えの二通りがありますが、自分たちでできることを考えてやる方がきっと楽しいですね。

上田・平野:楽しい!

◆これからの活動は?目標なども教えてください
藤原:今動き出しているのは、須坂の新たな名物作りです。須坂には魅力的な古い町並みがありますが、若い世代をひきつけて、かつ、見て歩きながら食べられる名物がない。じゃあ作ろうということで、現在検討中です。こんなふうに、私たち世代の視点で見える地域課題にいち早く取り組んで、子どもたちにとって誇れるまちにしていきたいです。

土屋:私はイベントを通じて、子どもたちに須坂でたくさん楽しいことをしたという思い出を作ってもらって、進学で外に出ても、須坂に帰ってきたい、須坂で子育てしたいと思えるようなまちづくりに少しでも貢献できたらと思っています。小児科を作るとかはできないので(笑)。あと、SNSで市内のイベントのPRもしているのですが、須坂では毎週何かやっていて、他市の方からも面白いことをいっぱいやっているねとよく言われます。多くの人に須坂っていいなと思ってもらえるよう、私ができることとして、発信は今後も積極的にやっていきたいです。

市長:子どもたちに誇れる、子育てしたいと思えるまち。大事ですね。高校生は卒業後どうしたいですか?

上田:私はイベントの企画運営がすごく好きなので、そういうことを学べる大学へ進学して、将来は須坂でイベント運営などに関われたらいいなと思っています。

平野:私は小学校の先生になりたくて、中でも、社会と教育や、教育と子どもの心理といったことに興味があるので、これから小さい子と関わる活動をしていきたいです。

市長:今たくさん経験していることが生きそうですね。

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