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《クローズアップ》城山雨水排水ポンプ場 リニューアル

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長野県飯山市

■市街地を雨水から守るための城山雨水排水ポンプ場リニューアル
平成29年度からリニューアルに向け工事をすすめていた城山雨水排水ポンプ場。一部の外構工事を除き完成しました。今月号は、このリニューアルした城山雨水排水ポンプ場をご紹介するとともに、市街地の雨水の排水についてクローズアップします。

▽異常気象による豪雨の発生
近年、豪雨災害が激甚化・頻発化し、日本各地で甚大な被害が発生しています。令和元年(2019年)東日本台風災害や令和2年(2020年)7月豪雨では、飯山市街地での浸水被害等があり、令和元年東日本台風災害では、皿川の内水氾濫により、642戸が浸水、その面積は110ヘクタールとなりました。

▽市街地の雨水を排水する2つの方式
市街地での排水方法には、城山雨水排水ポンプ場のポンプで水を排水する「ポンプアップ方式」と千曲川水位との高低差を利用して排水する「圧力管方式」があります。
飯山市街地の比較的千曲川に近い地域である金山区から北町区までの雨水は、城山雨水排水ポンプ場に集まり、千曲川の水位が上昇するとポンプを稼働させ千曲川に排水します。同ポンプ場が排水する範囲を中央排水区といい、面積は約221ヘクタールとなります。
また、上倉区や奈良沢区など市街地西側丘陵地に降った雨は、圧力管を通り、千曲川に排水されます。千曲川の水位が上昇しても雨水の取り込み口が堤防の高さより高い位置にあるため、浸水することはありません。この排水範囲を飯山排水区といい、面積は約193ヘクタールとなります。

▽城山雨水排水ポンプ場の仕組み
台風などで千曲川の水が増えたときに、市街地に千曲川の水が入らないよう場内の放流ゲートを閉めます。すると市街地の雨水が千曲川へ流れ出なくなり、市街地に雨水が溢れ出してしまいます。それを防ぐため、城山雨水排水ポンプ場を稼働させ、市街地の雨水を吸い上げ、水槽を通り、千曲川に押し出します。

▽城山雨水排水ポンプ場をリニューアル
昭和51年(1976年)に城山雨水排水ポンプ場が建設されました。以後47年が経過し、耐震化や老朽化の対策を進める必要があるため、平成29年度から事業を進めてきました。リニューアル工事の主な内容は、3基のポンプとエンジン、関連機械全ての更新、建物の防水化と耐震化、屋根や外壁の改修、防音対策、除塵機(関連本紙3ページ)の更新などです。
現在は排水に関わる部分は完成し、周辺の舗装やフェンスの設置などの一部の外構工事を実施しており、これを含めた完成は7月上旬を予定しています。

▽雨水排水範囲図
・飯山排水区 193ha(圧力管方式)
・中央排水区 221ha(ポンプアップ方式)

▽2つの排水方式
・圧力管方式
圧力管方式は、千曲川との水位差により、雨水を千曲川に排水します。そのため千曲川の水位が上昇しても、堤防の高さよりも高い位置に雨水の取り込み口があるため、浸水することはありません。

・ポンプアップ方式
城山雨水排水ポンプ場のポンプで千曲川に雨水を押し出します

▽リニューアルした主なもの
・排水ポンプとエンジン
3機のポンプを使い1分間に330立方メートルの水を吸い上げます。吸い上げた水は、場内の水槽から千曲川へ排水します。

・建物の防水化
城山雨水排水ポンプ場内に水が入り込まないよう防水扉を新設するなど、建物を防水化しました。

・建物の耐震化
建物の強度を増すため、壁の厚さを既存の約1.5倍にし、強度が足りない部分は新たに壁を新設しました。

・除塵機(じょじんき)
排水ポンプにゴミが入り込まないように設置し、レーキ(熊手)を回転させ、ゴミを取り除くものです。

※「城山雨水排水ポンプ場 外観」「雨水排水範囲図」「2つの排水方式」などの詳細は、本紙またはPDF版をご覧ください。

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