《クローズアップ》地域を水害から守る

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令和元年東日本台風災害から5年。防災・減災対策を推進するための﹁信濃川水系緊急治水対策プロジェクト﹂の進捗状況をクローズアップします。
※詳細は国土交通省のホームページをご覧ください。二次元コードは本紙掲載の二次元コード参照

■信濃川水系緊急治水対策プロジェクト
国土交通省では、令和元年東日本台風災害を受け、信濃川水系(千曲川・信濃川)において、早期の復旧・復興、さらなる安全・安心の確保に向けて、流域内の国・県・市町村の関係者が連携し、河川整備による「ハード対策」と地域連携による「ソフト対策」を一体的かつ緊急的に進めるため、「信濃川水系緊急治水対策プロジェクト」を鋭意進めているところです。
令和9年度(2027年)までに、「令和元年東日本台風洪水における千曲川本川からの越水等による家屋部の浸水防止」を目標に、河道掘削、遊水地整備、堤防整備等を進めています。

・信濃川水系緊急治水対策プロジェクト　3つの柱

■飯山市内における河川整備
飯山市内における国(千
曲川河川事務所)の主な河川整備として、「戸狩狭窄部河道掘削」、「蓮遊水地整備」、「堤防整備(静間、常郷地区)」があります。狭窄部河道掘削は、上下流バランス等に配慮しながら、今年度も継続して工事を実施する予定です。国では、遊水地整備事業への理解が得られるよう、地元の皆さまと調整を進めています。堤防整備は、まとまった用地取得ができた所から順に整備を進めていく予定です。

▽行われている3つの整備
・堤防整備
洪水時の氾濫を防ぐため、堤防整備を行います

・河道掘削
洪水時の水位を低下させるため、河道を掘って水が流れる面積を広くします

・遊水地整備
洪水時に一時的に水を貯めて下流に流れる水の量を減らします

●照岡馬場工区[県]堤防整備
位置：市川橋付近
工期：令和7年度完成予定
状況：桑名川駅前の堤防整備を実施中

●下境工区[県]堤防整備〔完〕
位置：下境区付近
工期：令和2年12月に完成

●戸狩狭窄部[国]河道掘削
位置：湯滝橋上流
工期：令和3年2月～(実施中)
状況：湯滝橋上流でバックホウ台船を利用した河道掘削を実施

●常郷地区[国]堤防整備
位置：今井区(川面)付近
状況：順次堤防整備を実施中

●北町工区(皿川堤防)[県]堤防整備
位置：国道117号から英岩寺橋まで
状況：JR飯山線橋梁の付け替え工事を実施中

▽北町工区(皿川堤防)の3つの主な工事
・堤防のかさ上げ
千曲川堤防と同等の堤防幅と高さを設けて堤防をかさ上げ

・JR飯山線橋梁の付け替え等
線路脇から水が入らないよう整備
ボックスカルバート(コンクリートでできた箱形の暗きょ)

・皿川橋・有尾橋の整備
現橋梁を利用しかさ上げ

●静間地区[国]堤防整備
位置：静間地区付近
状況：順次堤防整備を実施中

●蓮遊水地[国]
位置：蓮地区(計画検討中)
状況：調査検討、地元調整等

■Interview
▽長野県　北信建設事務所整備課　課長　宮本吉寿(よしひさ)さん
現在、長野県では、皿川北町工区の堤防整備を進めています。堤防のかさ上げ工事と並行して昨年度からJR飯山線の橋りょうの付け替え工事に着手しています。夜間工事があり、近隣の皆さまにはご迷惑をおかけしますが、早期の安全・安心の確保に努めてまいりますので、ご理解、ご協力をお願いします。

▽飯山市　建設水道部道路河川課　課長　奥原　司
この5年間、国、県が鋭意に進めていただいている信濃川水系緊急治水対策プロジェクトの事業推進もあり千曲川本川の越流対策や皿川の堤防改良工事など対策事業が進んでいます。
市民の皆さま方には、雨水排水対策の推進やマイタイムラインの作成「キキクル」などスマホからの情報収集の活用促進など、地域防災力の向上を図っていただいております。
私たちも5年前の経験を忘れることなく「防災対策整備事業」を筆頭に“市土強靭化”を進めてまいりますので引続きご理解とご協力をお願いいたします。

▽国土交通省　北陸地方整備局　千曲川河川事務所　流域治水課
国土交通省千曲川河川事務所では、緊急治水対策プロジェクトとして、河道掘削、遊水地整備、堤防整備を進めています。さらに昨年度から、国と飯山市が連携し、水防拠点整備による防災機能の強化に加え、平常時は賑わいの創出や地域活性化を目指す「飯山地区MIZBEステーション」の整備を進めています。
・飯山地区MIZBEステーション
道の駅「花の駅　千曲川」北に整備し、規模は道の駅の約3～4倍を予定。
※イメージは本紙またはPDF版参照