■多様な障がいのある人たちが成長できる職場
フジすまいるファーム飯山勤務 伊藤大輔
障がいのある私が働いている株式会社フジすまいるファーム飯山は、北信地域では珍しい就労継続支援A型事業所として、障がい者がそこで働きながら一般就労できるように支援してもらえる企業です。農業と福祉の連携を軸に、障がい者の成長と地域へ貢献することがこの企業の経営理念です。木島地区となべくら高原の圃場で坂井芋(里芋)、枝豆、とうたち菜などを生産しています。
現在は20代から50代までの男女約20名の障がい者が在籍しています。障がい者といっても様々です。身体、知的、精神障がいなどがあります。人によって障がいの重さが違ったり、症状が異なったりします。コミュニケーションを取るのが苦手な人もいます。また、体調が不安定で会社を長期で休んでしまうこともあります。障がいのある人にとっては病気や障がいと上手く付き合って生きていかなければならず、その点で一般就労はハードルが高いです。
一般の企業経営者からすると障がい者は生産性が低かったり、どう対応していいかわからなかったりするかもしれません。確かに健常者より劣る面があると思います。しかし、私たちは暑い日も寒い日も毎日農作業を頑張り、より良い農産物を消費者の方々へお届けするために皆が一丸となって働いています。
この会社には障がい者に理解があり、農業に詳しいスタッフが数名在籍しています。私はいつかスタッフのように働けるようにと考え、彼らを目標として仕事をしています。
障がい者が働ける職場は残念ながら多くはありません。フジすまいるファーム飯山は農業法人なので、屋外での仕事がメインです。障がいのある人にとっては屋外で農作業をすることに抵抗がある人がいるかもしれません。そういった意味では多様な職種が選べるように、もっと障がい者の雇用の場が増えるといいと思います。
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