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いいやま 断熱大作戦『太陽光発電』

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長野県飯山市

今月号は、いいやま断熱大作戦第2弾とし、再生可能エネルギーに注目し、中でもその代表ともいうべき太陽光発電についてクローズアップします。

温暖化対策の推進に向けての基本的な取り組みは、建物の断熱化や省エネ機器への転換により、エネルギーの損失を減らし、太陽光などの再生可能なエネルギーから電気や熱等を作って、使うこと。

■太陽光発電 主な3つのメリット
・電気の購入量が減ることでCO2の排出削減
・毎月の光熱費を抑えられる
・蓄電池と併用で停電時でも電気が使える

■飯山市が進める温暖化対策
飯山市環境基本計画に掲げた二酸化炭素の削減目標である62パーセント削減(関連2ページ下段)に向け、飯山市では、昨年飯山市環境審議会専門委員会を立ち上げ、議論を重ね、戦略を策定中です。
その一つの柱として検討しているのが、「建物の断熱化」+「太陽光発電」です。「建物の断熱」により、エネルギーを効率的に使い、さらに「太陽光発電」の利用により、電気や熱などのエネルギーの自家消費を進め、快適で省エネルギーの暮らしを実現するものです。

■太陽光発電とは
太陽光発電は、風力、水力、地熱など再生可能エネルギーの一つで、シリコン半導体などに光が当たると電気が発生する現象を利用し、太陽の光エネルギーを太陽電池(半導体素子)により直接電気に変換する発電方法です。

■太陽光発電 主な3つのメリット
太陽光発電を設置することで、毎月の光熱費を抑えるとともに、電気の購入量が減ることで、発電所で排出される二酸化炭素の削減につながります。また、蓄電池を設置することで、夜間でも発電した電気を使えるほか、災害時などの停電時でも貴重な非常用電源として使うことができます。

■太陽光パネルの設置方法
設置方法は、主に3通りです。一つ目は、屋根に直接パネルを設置するものです。夏に屋根への日射を軽減するメリットもあります。
二つ目は、角度をつける台を壁に設置し、その上にパネルを設置するものです。雪の影響を受けにくく、パネル自体の熱の発生を抑えることができ、発電効率が向上することが期待できます。
三つ目は、壁にパネルを直接設置するものです。雪の影響を受けにくく、コンパクトに設置できます。
太陽光発電の発電量は、日射の量で大きく変わるため、設置位置や方角、角度はとても重要となります。そのため、太陽光パネルは、ご自宅の屋根の方向や形状に合わせ設置する必要があります。

■飯山市での発電量 全国標準と比較して遜色ありません
屋根上に太陽光パネルを設置した市内の世帯を対象にアンケート調査を行い、15世帯から回答をいただきました。その結果から、発電量は、1キロワット当たり平均1069キロワット時で、最高で1273キロワット時でした。
太陽光パネルの標準的な発電量(10キロワット未満)は、1キロワット当たり1200キロワット時とされており、それほど遜色はありません。
アンケートの結果では、5キロワット前後の太陽光パネルを設置している場合が多く、例えば、5キロワットのものを設置した場合、年間の発電量は平均5353キロワット時で、1世帯の平均消費電力5600キロワット時(温暖化対策に係るアンケートより)の大半を自らが発電した電気で賄える計算となります。
消費電力は、各世帯で異なりますので、ご自宅の消費電力をご確認いただき、ご検討ください。

■太陽光パネル等の補助制度
長野県では、設置費用への補助金制度を設けており、令和6年度も継続して実施する見込みです。(3月8日現在)対象費用と金額は、太陽光パネルと蓄電池のセットの場合上限額20万円、蓄電池のみの場合は上限額が15万円の予定です。詳しくは、長野県北信地域振興局環境課【電話】0269-23-0202までお問い合わせください。
飯山市の補助制度は、ゼロカーボン推進課【電話】67-0732までお問い合わせください。

■メモ
・キロワット時(kWh)
発電電力×時間で計算できる電力量の単位。その時間にどれくらい発電されたかを示す。本ページでは、記載がない限り、1年間の発電量として記載。
・キロワット(kW)
電力の単位で、太陽光発電の場合には発電能力を示す。太陽光パネルの1枚当たりの大きさや出力はメーカーや型式で異なるため、本ページでは発電量を比較するため、1kW当たりで記載。

■発電量(1キロワット当たり)の比較
飯山市内での最高は1,273kWhでした
・市内平均1,069kWh
・国標準1,200kWh

■第3次飯山市環境基本計画
飯山市では、令和4年(2022年)3月に第3次飯山市環境基本計画を策定し、重点プロジェクトに、市民・事業者・行政が協働し、2050年に森林の吸収量を差し引き、二酸化炭素の排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルとなることを掲げています。目標は、市全体の温室効果ガス(二酸化炭素)排出量を2030年までに2010年度比で62%削減することです。

■市役所駐輪場の月別の1日あたりの発電量の推移〔平成23年(2011年)~令和4年(2022年)の12年間平均〕

・発電量 1,174kWh (1kW当たり)
・パネル容量 20.88kW
・設置角度 30°

■いいやま環境フェア2023でディスカッション
豪雪地域でもカーボンニュートラルを達成できるのか
太陽光パネルを設置できるか
令和5年(2023年)9月24日に開催したいいやま環境フェア2023で、最先端で活躍している皆さまにご登壇いただき、「豪雪地域の脱炭素の取り組みについて」をテーマに、豪雪地域でも、カーボンニュートラルを達成できるのか、太陽光パネルを設置してもコスト回収できるのか、雪に耐えられるのか、盆地で積雪地のため、夏暑く、冬寒い飯山でも住宅の断熱対策はどのくらいの効果があるかなどについて議論いただいています。映像をYouTubeで確認できますので、ぜひご覧ください。

問合せ:ゼロカーボン推進課
【電話】67-0732

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