■たどり着いた家
岡山地区 秋武みのり
▽温井へ戻る
三年前に亡くなった私の父は温井区出身。農家の次男に生まれ十八歳で関東へ集団就職後、母と結婚。帰省はしても「飯山には絶対戻らない!」と言い続けていました。
残された母、聴力・発達障害の弟、そして私の居宅が関東各地に散らばり運転免許取得者は私だけ。家族サポートが難しくなり仕事を辞め一家総まとめを決心。親類・父方一族がいる、温井でやりたいことが雪の苦労を上回ると思い、空き家バンクを活用し一昨年十二月一日温井に移住。昨年四月下旬に母と弟が同居し家族がまとまりました。
除雪も畑仕事も地区の皆さんに手取り足取り教わり過ごした一年。この十二月は連日の湿雪ドカ雪で堪えましたが日の出や朝霧、雪景色は疲れが吹っ飛ぶ美しさ。山や里の季節とともにこれからも温井で暮らしていきます。
▽空き家マッチング
私がマッチングした空き家は、かつて父方一族の方の持ち家だったため「家と先祖に選ばれた」と思いました(笑)。
実際のところ移住希望者と空き家のマッチングはそう簡単ではないはず。また家1軒片づけるのは膨大な労力を要します(3軒の片づけは悪夢でした・笑)。物件所有者と移住希望者をサポートするシステムがより拡充し、飯山に住みたいという人々の思いを確実につなげていただけたらと願っています。
▽筆者紹介
子どもの頃から夏休みは温井に遊びに来ていた秋武さん。現在は芍薬・きゅうりの収穫と出荷作業の手伝いをされています。(岡山公民館)
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