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自治体の皆さまへ

農業委員会だより No.271

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長野県飯山市

■がんばっています! No.54
「農業で生きる」齋藤 健太さん(岡山地区・藤沢)

▽就農して…
就農後、「家族協定」を結び、両親の協力のもと日々頑張っています。
私は水稲を中心として、春採りアスパラ(減農薬・減化学肥料栽培)、夏秋きゅうり(ゆう水栽培)の複合経営をしています。
私が暮らす藤沢地区では、専業農家の高齢化や後継者不足で、地域農業の継続が非常に難しくなっているのが現状です。また、近年の気候の激変は農業への影響が大きく、難しい対応が求められます。
さらにイノシシやクマなどの害獣対策も重要課題になっていて、問題は山積みです。

▽不安と希望と
国では「儲かる農業」を旗印に掲げ、スマート農業や環境に配慮したゼロカーボン農業を推進しています。方向性には賛同しますが、それを実際に導入する農家の労力・コストについて考慮されているのか、中山間地であるこの地域に合っているのか等、具体的な手段が見えないところは不安しかありません。関係行政機関やJAの技術指導と合わせ、農家への経営支援をいただくことを切に願います。
そんな中、ようやく米価が上向きましたが、肥料・農薬・資材・燃料・機械代等の高騰で、再生産価格(*)にはまだ遠い状況です。
アスパラやきゅうりについてはここ数年、販売価格は安定しており、水稲と作業期間が重ならないよう調整できるので今後も継続し、できれば作付面積を増やしていきたいです。(今、奮闘中です。)

▽効率のよい農業を目指して
岡山地区には大規模農業を進め、高い技術を持っている先輩方がおられるので、参考にさせていただきながら、効率のよい農業を目指していこうと思っています。それが、地域農業の継続・発展に少しでも役立つことになればうれしく思います。

*再生産価格
種や肥料、運賃、資材、労働賃金など農産物の生産に掛かった総生産コストに基づく取引価格

■未相続の農地はありませんか
令和6年4月より相続登記が義務化されました。相続登記せずに放置されている土地についても無関係ではありません。
所有者が亡くなり、相続登記をしないまま長期間放置された土地は、相続人が多数となることがあります。このような農地を売買や貸借などをする際には、相続登記に時間を要し、手続きに多くの時間が必要となります。相続が発生したら速やかに相続登記をしましょう。
相続登記完了後は、農業委員会へ届け出をお願いします。

■あしあと1・2月の活動記録
1月
10日
・農業委員会役員会
27日
・1月農業委員会総会
・農業振興・農政対策委員会
・情報委員会
2月
7日
・農業委員会役員会
26日
・2月農業委員会総会
・農業振興・農政対策委員会

■あぜ道だより
外様地区農業委員 春日孝利

私が生まれた昭和30年代前半の冬場の農家の仕事は、私の家では稲わらを使った細工しかなかったように思います。そのため近所の農家も私の父と一緒に寒天づくりやミカン切りの出稼ぎに行っていました。出稼ぎをやめるため昭和38年からは冬場のみエノキ茸の栽培を始めました。設備投資が1シーズンで回収出来たと親が言っていたような記憶があります。
日本の高度経済成長期と重なってキノコの売り上げも伸びていき、冬場だけの栽培から通年栽培になり、従業員を入れないで家族経営のキノコ農家としてやってきました。規模の大きな農家や企業が参入するようになると、キノコは気候に左右されずに安定生産ができることから、薄利多売で攻める企業や大規模農家との争いに負けて、一昨年約60年間続けてきたキノコ生産を廃業しました。
キノコを生産していた当時、ほかの人はあまりやっていなかったように思うのですが、殺菌されたキノコの瓶に販売品目以外の品種を接種して、エリンギ、信州シメジ、なめこ、椎茸(瓶でなく袋づめ)などを趣味で作っていました。現在は瓶栽培の環境がなくなったので、代わりになめこ、ヒラタケ、椎茸の原木栽培を始めました。また、春になると順番にシャクヤク、姫ひまわり、オミナエシ、ワレモコウの花卉の出荷とオクラを出荷しています。オクラの連作障害回避のため休ませている畑がいっぱいあります。そこに自分の作りたい野菜を制限なく作れるのが農家の強みと楽しみです。良いものが取れなくても販売を考えてはいないので、すべて自家用です。
美味しくない野菜を作った事もありますが、作りたいものを作れる農業は楽しいと言えます。

問合せ:飯山市農業委員会
【電話】0269-67-0729(直通)【FAX】0269-62-6221(2階代表)

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