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とにかく暑い夏でしたが、この夏もジオに関するさまざまな催しが開かれました。
振り返ってみると、子供向けのものとしては、親子バスツアー、ジオキャンプ、こども研究室がありました。
さて、今回は、親子バスツアーで行った北部海岸で見つけたベンケイガイについて紹介します。
夏休みに入って間もなくの7月30日、下北ジオパークガイドの会が主催する「下北てっぺんの旅 ブラリ・ふかぼり親子モニターバスツアー!」が開催されました。
午前中は大畑八幡宮、大間崎、昼食後は北部海岸、野牛漁港、尻屋崎などを訪れました。ガイドの方からのゲームを交えた案内もあり、参加者の皆さんが楽しみながらジオを学んでいる様子がうかがわれました。
北部海岸では、みんなで目の前に迫る地層を見学し、砂鉄についても考えましたが、足もとの砂鉄を見ていると、周辺に散らばっている貝殻の中にベンケイガイがあることに気がつきました。
もともと暖流系の二枚貝で、生息域は、日本海側は津軽半島まで、太平洋側は房総半島までの砂泥地ともされますが、八戸市や六ヶ所村で採集された記録もあります。
一般的には食用とされませんが、一部地域では刺身にして食べているところもあると聞きます。
ベンケイガイは縄文時代には中をくり抜いて加工し、腕につけるアクセサリーとしても使われた貝です。青森県内では三沢市野口貝塚やつがる市田小屋野貝塚からベンケイガイの貝輪が出土していますが、北海道でも出土した遺跡があることから、貝輪が交易の対象となっていたとも推定されています。
津軽海峡に面した北部海岸でこの貝を見た時には少し驚きましたが、実はその前後にも川内や脇野沢の海岸でも目にして気になっていました。ベンケイガイをとおして見えてくることもありそうですので、今後はマサカリの太平洋側にも注目してみたいと思います。
■今月のジオ図鑑
ベンケイガイ(フネガイ目タマキガイ科)
◇point!
・小さな穴が開いているものはツメタガイによる食痕かも
・下北で見たベンケイガイは小振りのものが多い
・むつ市海と森のふれあい体験館でも見ることができます!
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