令和5年度のむつ市一般会計等の決算が、むつ市議会第261回定例会において承認されましたので、決算のあらましと財政状況についてお知らせします。
令和5年度については、令和4年度と比べ、防災対策事業や物価高騰対策事業に要する経費が増加したことから、一般会計の歳入は、対前年度比6.9%増の435億7,050万円、歳出は対前年度比7.8%増の428億9,575万円となり、これから翌年度への繰越財源6,211万円を差し引いた実質収支額では、6億1,264万円の黒字を確保することができました。
歳入436億円
歳出429億円
各会計決算〔表1〕
企業会計決算
■実質収支黒字も、単年度収支・実質単年度収支ともに赤字の厳しい財政状況
実質収支では6億1264万円の黒字となったものの、単年度収支は2億9232万円の赤字、実質単年度収支は、7億4183万円の赤字となりました。
また、財政調整基金の残高は14億円となりました。
■持続可能な財政運営へ
実質収支は黒字であるものの、財政調整基金の残高は前年度に比べ4億4947万円減少し、むつ市の財政健全化判断比率は、全国でも最下層に位置しており、全国の自治体と比べると、まだまだ脆弱な財政体質にあると言えます。
今後も、新ごみ処理施設建設事業やむつ総合病院新病棟建設事業に係る一部事務組合に対する公債費負担が大きく財政の自由度を拘束する財政運営が予想されます。
こうした中でも、みなさんの豊かな暮らしと夢・希望を実現していくため、これまで以上に選択と集中を徹底し、歳入に見合った財政規模への転換に努め、将来世代に過度な負担を残さない持続可能な財政運営を目指していきます。
■分析~むつ市の健全化判断比率
『地方公共団体の財政の健全化に関する法律』により、財政の健全度を判断するために設けられた健全化判断比率〔表2〕及び各公営企業会計の資金不足比率〔表3〕の算定及び公表が義務付けられています。
本市の財政状況はイエローカード(早期健全化基準超)やレッドカード(財政再生基準超)ではありませんでしたが、全国1,741市町村中、実質公債費比率ではワースト45位、将来負担比率ではワースト18位で、依然として厳しい財政状況にあります。引き続き、健全化判断比率に大きく影響するむつ総合病院に対する債務負担行為を履行しながら、基準を下回る比率を堅持し、各公営企業会計において資金不足を生じさせない財務体制を継続していきます。
健全化判断比率〔表2〕
※参考(令和5年度)
実質公債費比率 13.8%(全国1,741市町村中ワースト45位)
将来負担比率 136.9%(全国1,741市町村中ワースト18位)
※表中「―」は実質赤字、連結実績赤字がないことを示しています。
各公営企業会計の資金不足比率〔表3〕
※表中「―」は実質赤字、連結実績赤字がないことを示しています。
■令和5年度に実施した主な事業
・健幸アップ事業…783万円
・子ども医療費給付事業…1億5,482万円
・むつ市高齢者無料乗車証事業…3,706万円
・防災情報伝達手段整備事業…5億8,020万円
・地域文化・スポーツクラブ推進事業…1億4,796万円
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