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【Think with ぷーま!】今年、私が得た最も大きな気づき

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青森県今別町

地域プロジェクトマネージャー
周布 祐馬

こんにちは、地域プロジェクトマネージャーの『ぷーま』こと周布祐馬です。この間まで暑い暑いと言っていたのに、もう12月ですね。1年は本当にあっという間でした。皆さんにとって今年はどんな1年だったでしょうか?
私はこの1年、今別に足を運んでくれた方により深い今別を知ってもらう活動に取り組んできました。またこの取り組みを通して町民の方々と来町者の方々が交流を持ち、元気を分けてもらえる取り組みとなるよう心がけてきました。
今回は今年の取り組みを通して得た最も大きな気づきについて書きたいと思います。

■来町者が『見る』『食べる』以外に求めていることとは?
観光と聞けば誰もが、雄大な自然や歴史ある寺社仏閣を見ることや訪れた先々での料理を味わうといったことを想像するのではないでしょうか。つまり「ここの紅葉は綺麗だった」や「あの仏像にはこんな由来があった」など旅先で得られるものの多くは『与えられた知見』です。
しかし、私が町内で迎えた方々と話をしていると、皆さんが求めているものは『与えられた知見』ではなく、『自ら考え、行動して得られた経験と学び』でした。
見る・食べるだけでなくそれらを扱う人々の顔や背後にあるエピソードなど今別でしか得られない体験を求めており、これらを味わってもらった方々は一様にとても満足して「また来ます」「もっと長く滞在したかった」と言って帰っていきます。そして中には「お客さんとしてではなく作り手として関わりたい」といった方もいました。
このことを言い換えると、これまでの観光が単に『消費する体験』であるとするならば、私が迎えた方々は『生み出す体験』を求めていた、と言えるのではないでしょうか。

■来町者に『生み出す体験』をしてもらうためには?
では、今別で『生み出す体験』をしてもらうためには、私たちはどのようなことをすれば良いのでしょうか。
ヒントは先に書いた『自ら考え、行動して得られた経験と学び』にあると私は考えています。生み出すものは、その人の生まれ育った環境や価値観によって変わります。すなわち私たちがその人が生み出すものをコントロールできるものではないと言うことです。
私たちができることは、その人が何かを生み出すための材料を提供すること。その材料とは脚色された作り話ではなく、ありのままの姿だと私は考えます。普段の生活の中で楽しいこと、困っていること、それらをそのまま感じて貰えばいいのです。
極上のおもてなしなんて必要ありません。まるで近所の人が家に来たかのように接すればよいのです。(極上のおもてなしが欲しい方にはどこかの高級宿へ行っていただきます笑)
私は今年の取り組みを通して、津軽半島・今別町の飾らない普段の生活にこそ、ここでしか得られない体験が潜んでいて、訪れた方はその体験を通して、自分しかできない学びを得ることができることに気づくことができました。

今回の内容は少し難しかったでしょうか。私は上記の気づきを踏まえて訪町者と町民の境界線をできるだけ取り払いたいと考えています。『町の方々の普段の空間に訪町者も気軽に混ざることができ、町の方々と楽しい時間を過ごしている』そんな空間・時間をより多く作れれば、町の人も訪町者も、もっともっと町の良いところを発見できるはずです。そうすれば、今別が今よりもさらに『住みたい町』になると信じています。
よく考えてみると、私の今別との関わりは20年前まさに『町の方々の普段の空間に訪町者(=私)も気軽に混ざり町の方々と楽しい時間を過ごした』ことから始まりました。やはりこれこそ今別の普段の姿であり、今別の最大の魅力だと考えています。

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