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【Think with ぷーま!】何も無いことは 町の強み?

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青森県今別町

地域プロジェクトマネージャー
周布 祐馬

こんにちは、地域プロジェクトマネージャーの『ぷーま』こと周布祐馬です。今回みなさんと考えてみたいのは、何も無いことって町の強みになるのかどうか?ということです。

■今別って何があるの?
皆さんは町外の方に「今別ってどんなところ?何があるの?」って聞かれたらどのように答えますか?「うまいものがたくさんあるよ」「高野崎はきれいだよ」「北海道が見えるよ」など様々な回答をされるかと思います。これらの回答を聞いた人たちはきっと「一度行ってみたいな」と思ってくれるかもしれません。しかし実際に行こうとして色々調べてみると…。青森市からは車で60分以上、新幹線はあるけれど、その先の交通手段(二次交通と言います)が少ない。せっかく来たのに飲食店や宿泊場所が少ないし営業中なのかどうかもわかりづらい…。ちなみにこれらは私が実際に町外の方からお聞きしたものです。皆さんの中にも町外の方から実際に聞いたことがある方もおられるのではないでしょうか。
このような状況を受けて「今別ってどんなところ?何があるの?」という質問に対してこのように答える方もいます。「今別には何も無いです」「何も無いことを楽しめる町です」と。

■『何も無い』けど『何かしよう』
確かに全国に目を向けると『何も無い』を売りにしている自治体はちらほらあります。また都市部の人たちの中には、地方に『何も無い』を求める人たちが少なからずいることも事実です。
しかし『何も無い』ことと『何もしない』ことは違います。
多くの『何も無い』ところは、『何も無い』ことを特徴として発信したり、来訪者に『何も無い』ことを楽しんでもらう仕掛けをしたりしています。例えば、青空の下で瞑想をするイベントを開いたり、ありのままの町を見せるまち歩きツアーを企画したり。
少しだけ来訪者の気持ちになって、どんなことができたら満足するかを考えてそれを実行しています。つまり『何も無い』ことに対して、『何かすれば』立派な強みになりうるということです。

■『何か』は人々のすぐそばにある
ここまで『何も無い』ことについて書いておいておきながら、実は私は今別町には『何も無い』とは思っていません。文化や食べ物はもちろん、町に住む人の生活スタイルそのものが町外、特に都市部の人々にとっては斬新な「モノ」「コト」だと思っています。そしてこれらを掛け合わせれば、それは今別でしか手にいれることのできない唯一無二のものとなるはずだとも思います。私はそんな今別の人々の生き様こそ後世に受け継ぐべき町の宝の一つだと考えています。一見何も無いと思いがちですが日々の何気ない生活の中にも貴重な『何か』があるのです。

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