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特集~平川市を継承する人たち(4)

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青森県平川市

■地域除雪
平川市社会福祉協議会 木村圭佑(けいすけ)さん(36歳・高畑)

▽職業体験を経て福祉の道へ
平川市社会福祉協議会の職員であり、向陽地区の住民としてボランティア除雪の出動隊の役割も担っている木村さん。「元々向陽の出身で、弘前学院大学在学中に職業体験で平川市の社会福祉協議会を訪れ、福祉の仕事に面白さを見出しました。どこで働くかと考えたときに、他の場所である意味はない、地元に貢献したいという思いから入社を決意しました」と話します。

▽地元に根付いた生活の中で
「数年前、認知症の高齢者が徘徊していると連絡があり、消防団員や地域の人たちと1時間以上探し回ったことがあるんです。その方は幸いにして発見できましたが、地元柄、雨宿りスポットや死角になる場所や、仕事柄も徘徊場所などの知識があるにも関わらず、地域の生活に還元できていないのではと思いました」と木村さんは話します。「その頃からより一層地域での活動に関わり、除雪にも携わるようになりました。日中は勤務なので、除雪はメインではなくても自分の持つ情報を提供して役立てることはできるのでは、と思ったのです」

▽職業をいかしてできること
木村さんの家では、父親が民生委員でもあるため、家族で近所の人たちの話になることも多いといいます。
除雪ボランティアは、ひとり暮らし高齢者、高齢者夫婦世帯や障がい者世帯を対象に、道路除排雪後の雪の除去や生活路の確保のため行われます。平川市社会福祉協議会では除雪ボランティアを配置した町会等に助成金を交付し、地域の安全を守っています。
「向陽町会では全エリアを3か所に分け、雪が降るとトラクターを持つ各エリア担当者を含め3人くらいが稼働する仕組みです。除雪は当日の朝に行くことができる人を中心に出動します。私はおおかた指南役として、なかなか目が行き届かない世帯や機械では入ることのできない場所などへ誘導します。可能な限り地域の人に声をかけつつ、いつでも出動できるように準備しています」

▽除雪活動と地元愛を広めたい
「地域の活動は除雪だけに限らず、様々な世代の方が困っている人のことを『自分事』として考え、気軽に隣の人の雪を片付けられるような関係性になればいいですね。」という木村さん。地域の活動については、「私たちのように若い世代がまず入っていくことが大事だと思うので、自分がまずそれぞれの活動で仲間を作って誘っていけたら。最終的には、地元を好きと思える人を増やしたいんです」そう話す木村さんの目には希望が感じられました。

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