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特集~平川市を継承する人たち(5)

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青森県平川市

「~特集~平川市を継承する人たち」について、まちづくり専門の先生や今後の平川市を担う平川市ユース議会の方にコメントをいただきました。

■弘前大学特任教授 北原啓司(きたはらけいじ)先生
まちづくりや建築意匠が専門。
様々な自治体の都市計画や景観等に関する委員を務めるなど、県内外のまちづくりに貢献している。

▽地域のプライドを未来に確実につなげる平川の元気な人々
様々な分野の平川市の皆さんの言葉から、感じたことがあります。那由多のりんご園の三浦さん、「どこか祖父の代から続くこのりんご農家の後を継ぐことを考えていた」。りんごを食べるのが大好きだった少年が、つくり手を目指した時。水稲農家の工藤さん、「30歳になった時、心配した父親から今後についてどうするのかを聞かれた」。父親と向き合った息子が腹を括った時。万年青園の福士さん、「祖母と仕事をしたのは6年間くらい。本当に仕事が速い人」。祖母の仕事を眩しく見てきた孫が目覚めた時。尾崎獅子踊保存会の工藤さん、「保存会にお囃子で参加している父親から『獅子踊に興味はないか』と誘われた」。父親の活動をずっと見てきた息子が動いた時。古遠部温泉代表の長井さん、「『もしそうなったら何かお手伝いできるかも』と笑いながら話していました」。自分が古遠部温泉に入れなくなるのが一番嫌だった彼女が、人生の転機を選択した時。社会福祉協議会の木村さん、「仕事柄も徘徊場所などの知識があるにも関わらず、地域の生活に還元できていないのでは」。本当に地域に貢献できることを、自分なりに見つけた時。
いつも見てきた大切な家族、大事な場所への想い。それらが、大事な転機に皆さんの背中を押してくれています。それこそが地域力、もっと丁寧に言えば、平賀、尾上、碇ヶ関それぞれのシビックプライド※1なんだと思います。それは古遠部温泉の長井さんのように、平川在住ではない人を「関係人口※2」として惹きつけてくれています。平川で生まれ育っても、本当の関係人口ではない人々が、実はたくさんいる気がします。本当の意味で平川の関係人口になった6人の未来に、心からエールを送ります。
※1 市に対する市民の誇りを表す言葉。
※2 移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域と多様に関わる人々を指す言葉。(総務省HPより)

■平川市ユース議会メンバー 葛西彩水(かさいあやみ)さん(25歳・日沼)
▽「平川市が好き」という思いから地元のためにできることを
平川市で活動している人たちの根底には、「平川市が好き」という地元愛がありました。私も平川市が好きで、地元のためにできることは何かを考え、ユース議会※1に参加しています。
市内外において、担い手不足は深刻化しています。高校や大学を終えると県外へ行ってしまう人が大半です。SNSで自分が置かれている環境と同年代の人たちの生活状況を比べてしまい、より良い生活環境を求めて都会に憧れ、地元を出てしまいます。
そのような県外流出の課題の打開策を見つけるべく、今後も平川市の魅力を多くの方に知ってもらえるよう、ユース議会で様々な企画を考えていきたいと思います。
※1 若者が地域の課題を話し合い、ワークショップや視察研修を行って意見を出し合うことによりまちづくり事業を提案する活動。

■特集後記
今回、平川市で活動している様々な分野の方に取材させていただき、それぞれのルーツや思いを知ることができました。今回取材した方々のように、市内で希望をもって活動している人は他にもいると思います。そのような「人々の活力」も平川市の魅力の一つだと感じました。今後も平川市が活気にあふれ、皆さんに愛されるまちとして継続できるよう力を尽くしたいです。

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