健康、福祉、環境、教育、文化、スポーツ、防犯、防災、子育て、国際交流など、さまざまな分野で社会貢献的な活動をしている市民の方々を紹介します。
■ACACは日本のトップクラスの施設
アーティストが青森と刺激し合う場にしたい
慶野 結香(けいの ゆか)さん
(キュレーター/青森公立大学 国際芸術センター青森 主任学芸員)
国際芸術センター青森(ACAC)の学芸員。展覧会を企画したり、芸術家が滞在して創作活動する「アーティスト・イン・レジデンス」(AIR)の運営などに携わっています。
神奈川県出身。「高校時代は写真を撮ったりしていた」と元々、アートへの関心は高く、大学院時代に「自分の作品をつくるより、いろいろなアーティストの作品で展覧会をつくり上げるのが面白い。創作の現場に近い環境にあこがれて」キュレーターを志しました。
平成26年、秋田公立美術大学(秋田市)の助手に採用。2年半の在籍中、同大学の展覧会を企画し、空き家を活用したAIR活動を手がけました。隣の青森県のACACも展覧会のたびに訪れ、関係者とも交流。「ACACは学芸員たちもアクティブで、とてもいいところだと思いました。AIRの施設としては日本のトップクラス」と感じたといいます。平成29年1月から2年間、青年海外協力隊員として南太平洋のサモア国立博物館学芸員になり、平成31年4月、ACAC勤務が実現しました。以来、展覧会の企画・運営や、国内外から来県し滞在するアーティストの創作活動や県内各地での調査などをコーディネート。コロナ禍の時期も、アーティストと共にインターネット生配信でアートを発信しました。
9月1日まで、ACAC、青森県立美術館など県内5館連携による初の「AOMORI GOKANアートフェス2024『つらなりのはらっぱ』」が開かれています。ACACでは、慶野さんが担当する「currents/undercurrents─いま、めくるめく流れは出会って」(前期:6/30(日)まで、後期:7/13(土)~9/29(日))が開催中。仙台市在住の青野文昭、共に青森市出身の鈴木正治と沢田教一など、計11組の作品を展示。「青森にゆかりがあったり興味を持っていたり、それぞれが表現している土地や住む場所と青森との関係に非常にこだわって制作しています」と紹介します。
ACACは開館から23年目。「これからの10年、20年に向けて、とがった企画をやっていける場であり続けられたら。4月にはパフォーミング・アーツが専門の学芸員が加わったので、美術だけではなくジャンル横断的にもっといろいろなアーティストが青森と刺激し合う場所にしたいですね」
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