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青森市医師会からのお知らせ Vol.7

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青森県青森市

■「メタボ時代の新しい肝臓病」
寄稿:成田 諭隆さん(成田祥耕クリニック 副院長)

日本人の食事の欧米化により様々な代謝性疾患(いわゆるメタボ)が問題となって久しいですが、肝臓の分野では「脂肪肝」へ注目が集まっています。脂肪肝は今では放置すべきものではなく肝炎が進行し肝硬変や肝癌を発症する可能性がある病気であることが解っています。
お酒を日常的に飲まないのに脂肪肝がみられる病気を最近まで「NAFLD…非アルコール性脂肪性肝疾患」と呼んでいましたが、2023年からNAFLDを含むメタボ疾患を伴う脂肪肝を「MASLD…代謝機能障害関連脂肪性肝疾患」と呼ぶことになりました。
また同じ年の第59回日本肝臓学会総会において「奈良宣言」が発表されました。血液検査で「ALT>30」は肝臓に病気が隠れている可能性があるためかかりつけ医に相談してくださいというものです。
日本人は欧米人に比べ糖尿病を発症しやすいことが知られていますが、糖尿病の原因の一つであるインスリン抵抗性がMASLDの大きな要因となっています。また日本人にはBMIが25未満の「非肥満MASLD」が多く見られ、脂肪肝=肥満の概念が当てはまりません。健診などでALT値が30を超えている場合は消化器内科医へ相談するようにしてください。

「奈良宣言」についてもっと知りたいかたは(一社)日本肝臓学会「奈良宣言特設サイト」へ
※二次元コードは本紙参照

問合せ:青森市医師会
【電話】017‒777‒1501

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