◆気をつけよう虫刺され
みなさんこんにちは、大間病院の落合です。
だいぶ真夏の暑さも北通りを去りつつありますね。ここからは気温が下がってくるとともにキノコなど山菜のシーズンが始まりますね。好きな人にとってはたまらない季節がやってきました。そこで今回は先月に続いて虫シリーズでお話します。
秋にかけては蜂やアブなどに加え、毛虫などによる被害が増加します。どの虫に関しても基本的には異物を注入されることで皮膚の中で炎症反応が起こってしまい熱や赤み、痒みや痛みなど多彩な症状を認めます。ひどい人ではアナフィラキシーショックという重症のアレルギー症状で血圧低下や呼吸苦が出る人もいます。蜂の毒液の中にはヒスタミンやセロトニンなどの活性アミン、痛みの原因となる発痛ペプチド、アレルギーの原因となる酵素類が含まれています。難しい話になりますが、それぞれの蜂の毒は微妙に異なりますが、交叉反応性という現象により、同じ種類でない蜂に刺されてもアレルギー症状を発しうることが知られています。そのため、今回がスズメバチに刺されたのが初めてだという人でも、以前に違う蜂に刺されたことがあれば、それは大丈夫だと言える証拠にはならないのです。
治療方法は対症療法しかなく、痒み止めや痛み止め、抗生物質の内服もしくは外用薬の塗布になります。すぐに効果は現れにくく、しばらく苦しい時間を過ごすことになります。重症例では大間病院では治療できず、救急車で大きな病院へ向かう必要があることもある危険な病気です。
最も大事なことは刺されないことです。長袖長ズボン、手袋、長靴など可能な限り予防した上で行楽シーズンを楽しみましょう。また、刺された際にはすぐに病院にくること。みなさんが刺されることなく過ごされることを祈っています。
内科医長 落合 秀也
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