【「ジオパークって、何だろう?」】
ジオパークって、地質とか地形とか専門的なこと?研究者や関係者だけのもの?名前は聞いたことがあるけれど、実際のところ、ジオパークって何だろう?そう思ったことはありませんか?
今年はジオパークの全国大会が下北で開催されたり、4年に一度のジオパーク再認定審査の年でもあります。改めて、ジオパークって何だろう?ということを一緒に考えてみませんか?もしかしたら、普段何気なく見ている景色や、何気なく食べているものが、違って見えてくるかもしれません。今回は下北ジオパークサポーターの会・会長の小田桐隆夫さんと、下北ジオパークガイドの会・会長の原英輔さんにお話を伺いました。
◆地域に根付いたものを、「なぜ?」の視点で見てみる
「当たり前のように海や山の自然があって、伝統文化や産業もある。それが地球のどんな活動から生まれて、どのような経緯で下北に根付いたのか、考えてみませんか?」と小田桐さんはいいます。普段暮らしているなかで、当たり前に存在していることに対して「なぜ?」という視点で見てみること。その「なぜ?」から、例えば食べるものや、物作りなど、その地域に根ざすことで得られる知恵や、その地域ならではの魅力が学べるといいます。
自身が暮らしているこの地域の歴史や背景を知ると、誰かに自慢したくなる。「地球や大地の壮大な活動に、思いを馳せてみませんか?」
◆人の想いをつないでいくこと、それが原動力になる
日頃から清掃活動やジオパークの普及活動に熱心な小田桐さん。その原動力は?と聞きました。「故・宮下順一郎氏が一生懸命ジオパークの認定を取りたいとおっしゃっていた。その想いに共感して活動を始めたら、周りも共感してくれて人が人を呼び、つながっていった。想いが伝わると人は動くんだよ。」自身が暮らしているこの下北を、清掃活動で保全し、魅力を伝えていく。サポーターの会の活動を始めて、「今、良い流れができてきた。」と力強く答えてくれました。
下北ジオパークサポーターの会
会長 小田桐 隆夫 さん
◆「みんなが自分事になれるような。そういう地域が変わっていく力にしていきたいなって。」
「意外と地域の人って仏ヶ浦とか、尻屋崎とか、行ったことはあるけど、ずっと下北にあるから、あって当たり前に思ってしまって、そこの価値や、面白さを知らないままの人がいる。それじゃもったいない。そこの成り立ちや、そこにまつわる話を聞くと、今まで見ていた景色が違って見えてくる。ガイドをしていると、聞いている人の変化を感じる瞬間がある。それが面白い。」実際にガイドをする中で、下北の良さを地元の人にどうアプローチしていくかが重要と語る原さん。
「下北ってすごいところなんだな、良いところだなと、わかってもらって、それが積み重なっていくことで原動力となって、地域を維持していこうと、変えていこうというエネルギーにつながっていくんじゃないかな。ジオパークって地域の人たちのまとまりのツールというか、一つのテーマみたいなものだと思う。今、地域の人の活動も、子どもたちの活動もすごい盛り上がっている。」と笑顔で話してくれました。
◆「今がピークじゃない」
今年は、第14回日本ジオパーク全国大会下北大会の開催や、4年に一度の再認定審査の年です。
「全国大会や再認定審査をクリアすることが目標になっているけど、これから先も、続けていくことが大切。目標がないとエネルギーがね、すぅっと引いていくことがあるから、ちゃんと目標を持って、さらに、盛り上がっていけるような、力をつけていけるような、そういうジオパークにしたいなって思う。」
下北ジオパークガイドの会
会長 原 英輔 さん
ジオパークは研究者や関係者だけのものではなく、下北に住んでいる私たちが、その地域の歴史を知り、魅力を感じ、未来へつないでいくために守り、伝えていくこと。一滴のしずくが大きな輪になっていくように、1人のパワーが、地域のパワーになります。そうやって、下北の良さを全国に発信し、未来へつないでいきたいですね。
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