今月は、下北の伝統食である「べこもち」にスポットをあて、新しいべこもちアレンジやデザインを研究し、全国大会での発表だけでなくSNSを通じて全国に発信している青森県立大湊高等学校の宮本優さんと、小南舘未来さんにお話を伺いました。幅広い世代の方々と交流することで、大きな変化を感じたというお二人の新年にふさわしい若い力をご紹介します。
◆「べこもち×絵本」
宮本さん、小南舘さんは2年連続で日本ジオパーク全国大会でのポスター発表や口頭発表に参加し、「シン・べこもち」と題し下北の伝統食べこもちについて発表しました。複雑な工程を経て華やかに仕上がる下北特有の伝統食であるべこもちを若い世代に継承していけたら、もっと発展するのではないかと考え、べこもちの歴史だけではなく、新しい視点で親しんでもらえるよう味の変化はもちろん、光のアゲハや下北ジオパークのロゴマークカラーのデザインなどを研究し発信しています。
さらに、若い世代に継承していくツールとして注目したのが、絵本でした。『幼い頃からふれあってきたものは何年たっても忘れないし、大人になって読み返したり、こどもが生まれたら教えてあげたり、受け継がれていくのが絵本だと感じています。小さい頃からふれあってきたというところが重要だと思い絵本を使った発信をしています。』
◆新しい自分を見つけるきっかけ
『SNSや全国大会での交流を通じて、知らない人と話すことは勇気がいるけど、一歩踏み出すとすぐに打ち解けられたし、交流を通じて新しい知識が身につくし、相手の視点になって考えることもできるようになりました。たくさんの人と話すことが自信につながって、性格は変わらないけどチャレンジ精神が身についたことが一番大きな発見だったと思います。私たち達のこの経験を伝えることが今一番やりたいことの一つです。』と笑顔でお話してくれました。
◆ジオパーク活動の原動力
『色々な方にお世話になって、一緒に頑張ってくれている人がいるから私たちも頑張ろうと思えました。私たちが先導力になって何か下北に貢献したいなと思います。』
伝統を継承していくこと、それは地域にとって新しい風が生まれる大きなきっかけになります。下北の小中高校生のジオパーク学習は、多くの方に評価され下北ジオパークの特色となっています。今年開催された全国大会下北大会でも、児童・生徒の皆さんの活躍は素晴らしかったです。これからはさらに時代を担う若い力に、期待していきたいですね。
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