■6月7日 第14回地質構造・水資源部会専門部会の開催
令和5年6月7日に県の第14回地質構造・水資源部会専門部会を開催しました。
○静岡県の考え方
・ボーリングにより、新たに静岡県内の地下水が山梨県側に流出し、大井川の水資源や生態系に影響を与えることを懸念。
・リスク管理の観点から、本県内の地下水が流出したと判断する方法などを、事前に合意した上でボーリングすることを求めている。
事前に合意を求めている内容:
1.静岡県内の地下水が流出したと判断する方法と判断基準
2.流出した全量を戻す方法
○委員の意見
湧水が静岡県の地下水である根拠を科学的に示す方法について、水質、水温などのキーを見つければ、山梨県側と静岡県側の水の比率は解析で一定程度推計できる。静岡県内の水をサンプリングできればより明確になる。
○JR東海の説明
・本県内の地下水が新たに流出したと判断されれば、静岡県、山梨県との合意を前提に、新たに流出した分を戻す。水の戻し方、戻す時期については、協議する。
※前回の発言「これまでの地質が続くと仮定すれば、静岡県へ水を戻す必要はない。」
・湧水が静岡県の地下水であるかどうかについては、委員に御意見をいただきながら、湧水の水質に変化が生じないか継続的に測定する。
○その他の委員の意見等
・高速長尺先進ボーリングは大量湧水に至ることはなく、また、現在の管理値でコントロールできる。ただし、本坑、先進坑は、大きな断面であるので、ボーリングとは考え方が全く別である。本坑、先進坑が県境付近に至る前に水を戻す方法が確実に履行できるようにしていただきたい。
・JR東海は、山梨県内にある2つの断層(1)と(2)が同じ性質であるため、静岡県境に近い方の、静岡県内の断層帯と繋がっている可能性がある断層(2)を越えて高速長尺先進ボーリングを行った場合も、湧水や自然環境への影響が生じる可能性は小さいと想定しているが、手前の断層(1)と県境側の断層(2)を同じと決めてかからないこと。断層(2)は注意が必要である。
・断層(2)は、断層粘土が1メートルある。断層(1)とは同じではない。断層(2)で透水係数(水の通しやすさを測る指標)を調べてほしい。
会議資料は、こちらから御覧いただけます。
【URL】https://www.pref.shizuoka.jp/kurashikankyo/kankyo/1040554/1002001/1016222.html
会議の様子は、ふじのくにメディアチャンネルから御覧いただけます。
【URL】https://fmc.pref.shizuoka.jp/movie/4881/
詳細は、「リニア中央新幹線建設工事に伴う環境への影響に関する対応」へ
→リニア中央新幹線整備工事に伴う環境への影響に関する対応
【URL】https://www.pref.shizuoka.jp/kurashikankyo/kankyo/1040554/1002001/index.html
WEB県民だよりでは、リニア中央新幹線整備に関する県の対応などを連載でお伝えします。
■県民の皆さまからの質問にお答えします
○6月7日の地質構造・水資源部会専門部会では、どんな議論がされたのですか。
山梨県側から静岡県境に向けた高速長尺先進ボーリングについて、JR東海と対話を行いました。JR東海から新たに以下の説明があり、対話に進展が見られました。
[県の要請]
本県内の地下水が流出したと判断する方法や流出した水を戻す方法などについて、事前に合意した上でボーリングを進めてほしい
[JR東海の説明]
・ボーリングにより静岡県内の地下水が山梨県側へ流出しているか確認するための調査を行う
・流出が確認されれば、静岡県、山梨県と合意の上で、流出分を静岡県に戻す
問い合わせ:県環境局
【電話】054-221-2421
【FAX】054-221-2940
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