県土の64%を占める森林は、CO2の吸収や山崩れ防止、水質浄化、木材の生産など、私たちの生活を守り、豊かにしています。林業の成長産業化と森林の適正な保全を図るため、県はFAOI(ファオイ)プロジェクトを展開し、先端技術の活用を進めています。
■FAOIプロジェクトとは?
林業の現場では、ICTやAI、ドローンなどの先端技術の導入によるイノベーションが進んでいます。そんな中、令和4年に発足したのがFAOI(Forestry ActionOpen Innovation)プロジェクトです。プロジェクトでは林業の効率化や省力化、安全性の向上を図るために、先端技術のさらなる活用やデジタル情報基盤の整備を進めています。
◆先端技術はどんなところで活用されているの?
さまざまな技術が林業の現場で使われています
・ドローン
森林の調査を広範囲で行うドローン。資材運搬にも活躍が期待
・衛星測量
急斜面で行う従来の測量では見通しや足場が悪く大変
↓
衛星を使った位置情報から簡単に測量
・携帯端末による森林計測
タブレットの機能を活用して立木の直径や位置情報を計測、伐採計画の作成などに利用
・丸太計測アプリ
丸太を撮影し、AIが本数や材積などを自動計算
◆デジタル情報基盤の整備(森林クラウドシステム)でどう変わる?
県は、さまざまな機関が持つ森林情報をデータ化し、WEB上で公開しています。林業関係者や県民など誰もが森林情報データにアクセスできます。
・3次元点群データを活用し、森林の地形、樹木の高さや形状など、精度の高い森林情報の整備を進めている
○どんなシステム?
・ご自宅のパソコンから、森林情報の取得が可能
・伐採造林届の提出など、林業関係の行政手続のオンライン化
県や市町、林業関係者で最新の情報を共有することで、身近な森林の状況の把握や、木材の生産計画が立てやすくなります。
デジタル林業の取り組みの詳細はこちら
【URL】https://www.pref.shizuoka.jp/sangyoshigoto/ringyo/shinrinkeikaku/1003268/index.html
◆デジタル林業の普及に向けて
県東部の林業事業者、木材加工業者、IT企業、研究機関などが連携してコンソーシアム(共同企業体)を形成。先進的なデジタル林業を実践しています。その成果は県がFAOIプロジェクトを通じて全県に普及させていきます。
今、林業の現場には、デジタル機器などの先端技術を活用しようという大きな流れが来ています。私たちは、木材の生産現場や木材の流通、合板工場などが管理するデータを、webネットワークを通じて連携するシステムを構築しています。林業に携わる全ての人の仕事のスマート化を進めます。
(静岡県東部地域デジタル林業推進コンソーシアム 石田 兼敏さん)
○取り組み
伐採した丸太をデジタルで効率よく流通させ、連携して製品化
●林業に就職・転職したい
しずおか林業就業支援サイト「森林(もり)ナビ」
詳細はこちら
【URL】https://www.morinavi-shizuoka.net/
問い合わせ:県森林計画課
【電話】054-221-2613
【FAX】054-221-2829
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